「やっぱり警察受けたい」「でも準備不足で試験まで時間がない」…。十分に勉強できている、と自信をもっていえる人はどれだけいるでしょうか。
警察受けたいです
でもまだ全然勉強してないです
もっと早くに勉強始めておくんだった…
試験まで時間がない
時間がないです
私でもできるショートカット勉強法ないですか
「時間がないので、ショートカット勉強法を教えてくれませんか」というご質問をよくいただきます。
多くの受験生が、勉強方法に行き詰っています。しかし、警察では一般の公務員や民間企業より守秘義務環境が厳しいです。それが、勉強を始めよう!という受験生の意欲をくじく原因になっています。
十分な時間があって、これから準備できる環境にあるならまだ良いですよね。でも実際には、時間がないという受験生の方が多いでしょう。
私は、長年にわたり警察受験生の指導に当たってきました。現職警察官時代には7年間の人事課経歴もあります。
今回の記事では、「時間がないのでショートカット勉強法を教えてほしい」という超「時間がない」という人を対象に、警察の受験指導に通じた私が、短期でできる対策をまとめました。
今回の記事を読むと、本当に時間がない人にとって、必要最小限の勉強量が分かります。「最低限これだけは」というエッセンスを理解できます。
ただ、私としては、「正攻法」の勉強を強くお勧めします。「正攻法」とは十分な面接対策と論文対策をすることです。今回は、本当に時間がない人向けですので、時間が比較的ある人は、より効果的な勉強法を選んでほしいです。
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今回は、本当に時間がない人向けの記事です
時間のあるか人は丁寧に面接・論文対策を進めましょう
【ステップ0】受験警察の試験概要を知る
配点を知ることが受験のスタート
あなたは、ご自身が受験する都道府県警の試験概要を知っていますか?
一次試験の配点は何点ですか?
知っていますか?
え?
知らないです…どれくらいだろう
じゃ、面接試験は何点ですか?
私も…知らないです
たぶん高めですよね…!?
配点が高い科目を一生懸命勉強しないといけないですよね
受験する県警の配点を知ることは受験生の基本の「キ」だよ
各県警の配点を見てみよう
ここでは、いくつかの都道府県警の配点を見てみましょう。
岐阜県警の試験科目・配点
・【一次試験】
- 教養試験(マークシート) 100点
- 資格加点 5点(最大)
・【二次試験】
- 論文作文試験 200点
- 面接試験 500点
- 集団討論 300点
- 体力検査 配点無し
- 適性検査 配点無し
- 身体検査(医学的・外形) 配点無し
広島県警の試験科目・配点
・【一次試験】
- 教養試験(マークシート) 70点
- 資格加点 15点(最大)
- 論文・作文試験 30点
・【二次試験】
- 体力試験 40点
- 適性検査 配点無し
- 身体検査(外形) 配点無し
・【三次試験】
- 面接試験 80点
- 身体検査(医学的) 配点無し
福岡県警の試験科目・配点
・【一次試験】
- 教養試験(マークシート) 50点
- 面接試験 50点
- 体力検査 配点無し
- 身体測定 配点無し
・【二次試験】
- 面接試験 80点
- 論文作文試験 20点
- 身体検査(医学的) 配点無し
- 適性検査 配点無し
警視庁(Ⅰ類)の試験科目
・【一次試験】
- 教養試験(マークシート)
- 論文試験
- 国語試験
- 適性検査
- 身体検査(外形)
・【二次試験】
- 面接試験
- 体力試験
- 適性検査
- 身体検査(医学的)
※配点は非公開
大阪府警の試験科目
・【一次試験】
- 教養試験(マークシート)
- 論作文試験
- エントリーシート(面接試験用)
・【二次試験】
- 面接試験
- 体力試験
- 適性検査
- 身体検査(外形・医学的)
※配点は非公開
警視庁や大阪府警など配点を公表していない県警もあります
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受験する都道府県警の試験科目・配点を調べよう
岐阜県警、広島県警、福岡県警、警視庁、大阪府警の試験科目と配点を見てきました。警視庁や大阪府警など配点を公表していないと都道府県警もあります。
ここでは、詳細は割愛しますが、どの都道府県警にも共通して言えることは、面接試験の配点が高いことです。6割から7割の配点を面接試験に割くところも多いです。警視庁や大阪府警など公表していないところは、なおさら面接試験の結果で合否が決定する可能性が高いです。
このように受験する都道府県警の試験科目と配点を見ると、あなたご自身が、どこに重点を入れて勉強をしなければならないか、配分のポイントが分かります。
まだ、受験する都道府県警の試験科目と配点を知らない人は、いますぐに調べましょう。「○○県警 警察官 試験科目 配点」などでググればすぐに出てきます。
受験対策は、「敵を知る」ことから始まります。今すぐ調べて、試験のスタートラインに立ちましょう。
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時間がない人の超最短ルート「5つのステップ」
では、試験まで時間がない人は、どこから勉強を始めるのが良いでしょうか。警試塾では、以下のルートで勉強を始めるのをおすすめします。
【ステップ1】志望動機を200文字でまとめる
- 受験対策は面接対策からスタートさせる
- 「なぜ警察官になりたいのか」「なぜ警察行政職員になりたいのか」
- 志望部署を1つ決める
↓
【ステップ2】論作文答案を1問解く
- 大卒論文「高齢者の特殊詐欺 課題と対策」(800文字)
- 大卒作文「あなたの長所と短所 それを警察官になってどう生かしたいか」(800文字)
- 高卒作文「あなたが目指す警察官像」(600文字)
- 警察行政論文「地域活性化の課題と対策」(800文字)
↓
【ステップ3】教養試験の「数的判断」問題を重点的に解く
- 警察行政には「専門試験」が必須
- 専門試験は、法律・人文を選択。「常識の範囲内」で解ける
↓
【ステップ4】志望動機を書く(2回目)
- 「志望動機」に徹底的にこだわります
- 志望動機は面接試験の中核。ここができれば面接は何とかなる!
↓
【ステップ5】警試塾の各記事で学ぶ
- ここまでやって時間が残っているなら、警試塾の各記事で学びます
- 優先度の高い記事から順に、厳選して紹介します
- 詳細はのち程解説します
時間がない人は、この「5つのステップ」を順に始めよう
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【ステップ1】警察受験は「志望動機」からスタートさせる
警察の受験は「志望動機」から始めます。なぜなら、志望動機は面接試験の中心の中心・肝心かなめになるからです。警察では面接試験に合格しないと試験に合格できません。あなたは、この「志望動機」を最大限に重要視してください。
志望動機は、「なぜ警察官になりたいのか」「なぜ警察行政職員になりたいのか」という問いと同じです。
では、もしあなたが面接試験で「なぜ警察官になりたいのか」と聞かれたら、どう回答しますか?
「小さい頃から憧れていたから」…かな
「この街の安全と安心を守りたいです」…かな
正直に「『相棒』を見て刑事になりたいと思ったから」て答えるかも…
書き始めると案外うまく書けないですね…
これでいいのか自信がなくなります
「『志望動機』は試験で一番重要」…まずは、このことだけ押さえてください。志望動機が重要であるということを、受験期間中の最初から最後までご記憶ください。
「志望動機」はライバルと大きな差がつくところ!
十分に書けない人がとても多い反面…
あなたが十分に書ければ、それだけで合格に近いです
志望動機の書き方(習うより慣れよ)
警試塾ではは、志望動機について特に重点的に解説しています。時間のない人の志望動機の書き方をひと言で言えば、模範答案を丸写しして何度も何度も書き写してみることです。最後には、あなたオリジナルの志望動機を完成してほしいですが、最初は私の模範答案を参考にしてください。
丸写しで書き写しているているうちに、「ある一定」の質の良い志望動機の書き方に慣れていきます。ここでは詳細を解説する紙面はありませんので割愛しますが、興味のある方は次の記事をぜひご覧ください。
- 【面接カード添削塾】「志望動機」編(警察官第1回 交通志望) ←おススメ記事
- 【面接カード添削塾】「志望動機」編(警察行政職員第1回) ←おススメ記事
また、志望動機を含む面接カード全体の書き方をより学びたい方は、次の記事もご覧ください。
- 【面接対策はココから始めよう】面接カード添削塾 ←おススメ記事
志望動機は習うよりまず慣れろ!です
模範答案を何度も読むのが一番の近道
志望部署を1つ決める
次に、できるだけ早く志望部署を決めます。過去の受験生は、志望部署を以下の中から選ぶことが多いです。警察官と警察行政職員で分けて、候補になる志望部署先をご紹介します。
【生活安全】
- 少年対策(年齢が近い少年の立ち直り・健全育成)
- 女性対策(DV・ストーカー対策)
- 特殊詐欺対策(特に高齢者)
- 子ども対策(虐待・ネットでの禁制品売買・ネットいじめ)
- インターネット犯罪対策(偽ブランド・詐欺・サイバー犯罪)
【地域】
- 交番・駐在所勤務
- 広く警察の窓口
- 市民に接すること最も多い
- 主な業務(武器)は、巡回連絡と職務質問です。
【刑事】
- 強行犯対策(殺人・傷害・誘拐などの身体のみならず心の被害も大きい)
- 窃盗犯対策(泥棒、全刑法犯の過半数を占める)
- 知能犯対策(詐欺・汚職・特殊詐欺の検挙)
- 暴力団対策(暴力団抗争・薬物・外国人犯罪など、強面の人に適性)
- 女性犯罪対策(強制わいせつ・痴漢・強制性交など)
- 鑑識警察(話すのが苦手な人でも大丈夫。否認事件多い中重要性↑)
【交通】
- 交通取締り(白バイ、交通機動隊など)
- 交通安全教育(高齢者・子ども・職域別・外国人実習生など)
【警備】
- 機動隊(災害救助・DJポリス)
- 警衛・警護(SP、天皇陛下や首相などVIPの身辺警戒、警備計画)
- 人命救助(行方不明の捜索、潜水技術なども)
【警務】
- 柔道・剣道で優れた業績のある人
- 通訳や鑑識などに実績のある人
- 警察ヘリ・警備艇の有資格者
- その他、都道府県警により募集のある職種・特殊技能者
※実際には、ここに紹介しきれないたくさんの部署があります。警察はミスマッチが少ない働きやすい職場です。
※ただし、一般の警察受験生は【警務「以外」】で選択をするのが無難です。
次に、警察行政職員の志望部署候補先です。
【警務・総務】
- 会計課窓口(落とし物・拾い物の窓口対応、職員の給与、庁舎管理)
- 情報管理業務(パソコンが特異な人、警察情報のシステム管理等に当たる)
- 被害者支援業務(給付金・見舞金の支給、啓発広報、警察官の被害者支援業務管理)
- 厚生課(警察官・職員の健康管理、メンタルヘルス管理、保険、年金など)
- 警務課(パトの整備、制服の支給、マスコミ広報、業務管理)
【生活安全】
- 警察官が行う特殊詐欺防止教室などの補助
- 許認可業務(猟銃・探偵業・警備業など警察の許認可を必要とする業務の手続き)
- 行政との連携
- 暮らしの安全安心に関する相談窓口
- 他関係機関との協働・調整役
【交通】
- 警察官が行う交通安全教室などの補助
- 許認可業務(免許更新・取得などの免許関係、道路使用、保管場所など警察の許認可を必要とする業務の手続き)
- 交通に起因する各種相談の相談窓口
- 他関係機関との協働・調整役
※警察官の業務と重複することも多いです。
※警察行政職員は「警察官の補助」ではありません。行政職員にも主体性が強く求められています。
以上、過去の受験生が希望してきた志望部署候補をご紹介しました。
どの部署を選んでも「有利・不利」というのはありませんから、安心してください。選んだ部署について、選んだ理由とその部署でどのように活躍したいかがいることがなにより重要です。
すでに、はっきりと「○○部で働きたい」と決まっている方は、素晴らしいです。その部署志望でこの受験を戦いましょう。もしまだ決まっていない人がいたら、上の候補先から1つまたは2つ選びましょう。志望部署を選ぶことは、あなたの「受験戦略の柱」を持つことです。選ぶのが早ければ早いほどあなたに良い結果と良い影響を与えてくれるでしょう。
もしかすると、それでも「どこを志望部署に選んだいいのか」「なかなか選べない」という人がいるかもしれません。
どこを選んだらいいのか…決められないです
部署の仕事の内容が分からなくて…
なかなか選べないんです
そういうときには、緊急の対策として、警察官なら「交番」勤務を、警察行政職員なら会計課の窓口業務を志望することとをお勧めします。
なかなか決められないときの緊急対策
- 警察官 → 交番勤務
- 警察行政職員 → 会計課窓口業務
をお勧めします
なぜ、警察官なら交番勤務、警察行政職員なら会計課窓口業務をお勧めするかと言うと、ポイントは「『市民相手』の警察官らしい、警察行政職員らしい部署」だからです。警察官も警察行政職員も市民相手の仕事です。市民がいて初めて仕事が成立します。交番と会計課窓口は、いわば「警察の顔」です。警察の業務のエッセンスが詰まっています。
ただ念のためお伝えしておくと、交番と会計課窓口をお勧めしたのは、この部署を選べば有利になるから、ではありません。あくまで、決められない場合の緊急措置としてお勧めできるというだけのことです。刑事になりたい、少年の健全育成に尽力したい、白バイに乗りたい、機動隊に入りたい、被害者支援がしたい、などとすでに決まっている人は、それがあなたのキャラにフィットした最も適した志望部署です。無理に交番や会計課窓口に変更しないように注意してください。
いずれにしましても、志望部署は先延ばしにせず、できるだけ早く決めましょう。
選んだ志望部署を志望動機に入れられると一層良い志望動機に!
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【ステップ2】論作文答案を1問解く
大卒警察官と警察行政職員は「論文試験」と呼び、高卒警察官は「作文試験」と呼称されます。ですが、論文も作文も同じものだと思ってください。両者の違いをあえてざっくり言えば、
- 「論文」は、社会で起こっている問題について課題と対策を書く
- 「作文」は、自分のことや自分の体験について抱負を書く
と思ってください。
具体例をいくつかご紹介します。
警視庁Ⅰ類は「作文」型
「努力して困難に打ち勝った経験と、そこから得たことをどのように警察官として活かしていきたいか述べなさい」(2020年第2回)
※大卒警察官の「論文試験」ですが「作文」型の出題です
大阪府警A区分は「論文」型
「大阪府警察が今後取り組むべき治安上の課題は何だと思いますか。また、あなたが警察官になればその課題に対してどのように取り組みますか。あなたの考えを述べなさい」(2020年第2回)
※ 大卒警察官の「論文試験」の「論文」型
高卒警察官は「作文」型がメインに(広島県警B区分「作文」型)
「あなたの性格のうち、警察官として生かせる長所と改善を要する短所を挙げ、短所を改善していくために努力すべきこと、努力してきたことについて述べなさい」(2020年第2回)
※高卒警察官は「作文」型がメイン
高卒警察官の「作文試験」の場合、まれに「論文」型の出題があることがあります。年度によって、都道府県警によって出題傾向が突然変わることがありますので、あらかじめご注意ください。ただ、高卒警察官の場合はまず「作文」型が出る、と思ってもらって良いと思います。
そこで、超短期対策のステップ2として、試験まで時間がない人は、まず論作文を「1題だけ」解いてください。論作文試験は、面接試験の次に重要な試験です。優先度は高いです。エッセンス的な課題をそれぞれ1題ずつ選びましたので、ぜひ解いてください。
・①【大卒警察官「論文」型】↓
「高齢者の特殊詐欺 課題と対策」(800文字)
・②【大卒警察官「作文」型】↓
「あなたの長所と短所 それを警察官になってどう生かしたいか」(800文字)
・③【高卒警察官「作文」型】↓
「あなたが目指す警察官像」(600文字)
・④【警察行政職員「論文」型】↓
「地域活性化の現状と課題を挙げ、それぞれの対策について書け」(800文字)
→④の模範答案はこちらにあります。参考にご覧ください。
※①②③の模範答案は今後アップしていきます。しばらくお待ちください。
最初はうまく書けないこともあると思います。でも、まず書き始めることが重要です。良い答案が書けなくても、「今の自分は良い答案が書けない」ということを知ることができます。そして「努力しないといけないんだ」というモチベが生まれます。どうぞ、まず1題書き始めてください。
書きましたが、全然うまく書けないです…
「今の自分は良い答案が書けない」と知ることもあなたの財産!
「努力しよう」とモチベにつながります
はい。論文対策もしなきゃと思いました
特効薬はありますか?
特効薬は「模範答案」を熟読・丸写しすることです
最短ルートの特効薬は、模範答案を一度丸写ししてみて「肌感覚」で良い答案を覚えることです。時間的に可能なら、それを何度も繰り返します。繰り返すだけ力になります。関連記事を作成しています。興味のある方は次の【論作文添削塾】の記事にお進みください。
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【ステップ3】
「数的」問題を重点的に解く
マークシートは足切りにすぎない。科目の軽重を誤るな
もしかすると、ここまで読み進めていただいた方の中には「マークシートの勉強はしなくて大丈夫?」と不安を感じている人がいるかもしれませんね。
マークシートをしなくていいんでしょうか?
正直、面接や論作文は難しくて…
マークシートの方は始めやすいんです…
マークシート試験の目的は「足切り」です。警察としては、「マークシートの足切りに合わない程度の学力があれば、あとは面接試験など人物評価で合否を決まます」というスタンスでマークシートを見ています。つまり、マークシートにウェートを置いている都道府県警はありません。
とはいえ、マークシートで足切りにあって二次試験に進めなければ、せっかく人物が良くても意味がありません。だから「マークシートの勉強をしなければいけない」というのはもっともなご感想です。私も、マークシートを軽視しているわけではありません。
ただ、私が指摘したいのは「面接試験や論文試験は難しいから」と、マークシートに逃避するようではダメだということです。マークシートの勉強をしていると「勉強している感」があって、それなりに充実しています。しかし、事の軽重を誤っては、最終目的である「合格」を勝ち取ることができなくなってしまいます。それこそ、あなたにとって悲しみのはずです。
マークシートは足切りにすぎない、ということを理解したうえで、足切りに合わないために、最短のマークシート勉強法をご紹介します。
たかがマークシート、されどマークシート
マークシートは足切りにすぎない
力配分の軽重を誤らずマークシート対策を進める
時間がなければ「数的処理」を集中勉強
数的処理の問題にどれだけ配点があるかご存じでしょうか。もしかして、全科目から「万遍なく」出題されると思っていませんか?
数的処理とは、数的推理・判断推理・空間把握・資料解釈の4分野をいいます。
マークシートはどの科目も万遍なく出題されるんでしょ…!?
出やすい科目とかあるんですか?
いままであまり考えたことなかったかも…
ここで、数都道府県警の、マークシート出題における数的処理の問題数を一覧表で見てみます。なお、年度により出題数が上下することがあります。ここでは、イメージとして数的処理がどれくらいの割合で出題されているかをつかんでもらえればOKです。参考データとしてご覧ください。
出題総数 | 数的処理出題数 | 数的処理の割合 | |
警視庁 | 50問 | 17問 | 34% |
北海道警 | 50問 | 16問 | 32% |
福岡県警 | 50問 | 22問 | 44% |
多少のばらつきはありますが、全国どの都道府県警の採用試験でも、マークシート試験のうち数的処理が占める割合は、おおむね30%~40%だとご理解ください。もし、可能であれば、受験する都道府県警の配点や数的処理が占める割合をご自身でお調べになってみて下さい。わからないことも多いと思いますが、そのときには切り替えて「うちの県警もだいたい30~40%だろう」と思っていただければ良いです。
数的処理の占める割合は
どの都道府県警でも30~40%を占める
時間のない人は、数的処理に勉強時間を集中させましょう。また、仮に試験まで時間があっても、マークシートの勉強は数的処理から始めるのをお勧めします。
でも、もしかすると、そうはいっても「数的処理に苦手意識がある」「数的処理はやったことがないから難しく感じる」…このように感じている受験生も少なくないかもしれません。
数的処理に苦手意識があって取っつきにくいです
暗記科目は比較的得意ですが…
いままでやったことがないものばかりで…
得点源になりそうな気がしません
暗記科目は、これまでにさんざん勉強しているので、仮に全然勉強していなくてもなんとなく解けます。しかし、数的処理については学校で勉強をしたことがありません。苦手意識になる原因はシンプルで、単純に「見たことがない」「習ったことがない」だけです。
数的処理は「慣れ」です。しかも、数的処理で満点を取る必要はありません。5割から6割正解できれば一次試験の合格はほぼ間違いないでしょう。可能な限り数的処理で稼げるよう勉強しましょう。
問題集を1冊買ってください。私の感覚では、公務員予備校が出版している問題集は良い作りになっているようです。そして、数的処理の問題ばかり解くを3周繰り返します。そのうちなんとなく分かるようになります。習うより慣れろ、です。空間把握が苦手な人がいます。数的推理が苦手な人もいます。でも、極力「捨て」は作らないようにしましょう。3周終わってまだ余裕があったら、もう1冊買いましょう。また、数的処理の問題ばかり解きます。これをまた3周繰り返します。
数的処理にエネルギーを割いてください。配点が大きいからです。暗記科目で大きな差は出ません。数的処理で差が出ます。慣れているか慣れていないかの差です。最初は慣れずに苦しいかもしれませんが、ここは頑張りどころです。頑張ってください。
数的処理の点差は「慣れたかどうか」の差
分からないなりに問題集を3周繰り返そう
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警察行政には「専門試験」がある
警察行政の受験生は、専門試験も必須です。専門試験の配点は、教養試験の配点より高いことが多いです。また、専門試験を大きく分けると、①法律系②経済系③人文系の3領域に分類されます。多くの都道府県警では、この3領域から2領域を選択します。
警察行政を受験したいと思っている人の中でも、「専門試験を全く勉強していない」という人をたくさん見かけます。私の教室に来られる人にも、「専門試験の勉強、全然していない」という人は多いです。そもそも、警察行政職員試験に専門試験があるのを知らなかった、と言う人も少なくありません。
警察行政に「専門試験」てあるんですか!?
知らなかったです…
専門試験、全然勉強してないです
やっぱり警察行政、受験してもダメですよね?
でも、安心してください。全然勉強していないという人でも、多くの人が最終的に合格できています。もちろん、十分勉強しておくことに越したことはありません。ただ、専門試験は難しい内容なのですが「結構何とかなる」試験でもある、という印象を私は持っています。少なくとも「全然勉強していないからダメだ」とは絶対に思わないでください。
十分に勉強している人にはかなわないけど…
諦めるのはまだ早い!
専門試験「ノー勉」でも合格者はいくらでもいるよ
専門試験は法学・人文中心で選択(「常識の範囲内」でジタバタする)
3領域のうちから2つの領域を選ばなければならないとしたら、①法律系と③人文系を選びましょう。理由はシンプルで、「全然知識がなくても『常識の範囲内』でなんとか解ける」からです。
例えば①法律系で、憲法や刑法、行政法などの問題があります。専門用語が出てくると難しそうですが、人権や三権分立など、中学校や高校の知識で何とかなる面もあります。また③人文系も、教育や心理、福祉といった分野が出ます。これも「まったくわからない話」ばかりでもありません。なんとかなったりします。常識の範囲内でジタバタあがきましょう。
一方、②経済系は、数式計算などある程度の知識が必要になります。数式が出てくると途端に難しくなります。一般常識でなんともならないのが経済系です。
可能であれば、本屋で「一番薄い」問題集を買って、法律系と人文系の問題を解きましょう。できれば復習を3回繰り返しましょう。
専門試験は①法律③人文を選択する
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受験を諦めない!最後の最後まであがこう!
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【ステップ4】再びステップ1に戻り
「志望動機」を書き直してみる
ここまで、【ステップ1】から【ステップ3】までを見てきました。本当に時間がない人向けの、必要最低限の勉強内容を解説しました。
次のステップは、再び【ステップ1】の「志望動機」に戻ります。「志望動機」は試験の原点です。マークシートも専門試験(専門は警察行政のみ)も、足切り合格ギリギリ取れれば、とりあえず大丈夫です。
しかし、警察の試験では、志望動機…つまり、警察の職業理解がないと合格できません。
マークシート | 体力試験 | 面接試験 | 試験の結果 | ||||
Aさん | 足切ギリギリ | + | 基準ギリギリ | + | 良いと評価 | → | 合格 |
Bさん | 最高得点 | + | 全種MAX点 | + | 悪いと評価 | → | 不合格 |
必要最小限度の勉強量で一次試験を突破できたら、せめて「志望動機」は育てることは怠らないようにしてください。ここは、指導してくれる人がいる・いないで大きく大きく差ができるところです。マークシートと体力試験が満点の受験生も、「志望動機」はカバーできません。時間がないあなたは、志望動機と面接試験で、ライバルをごぼう抜きしていきましょう。
最初、まったく何も知らずに書いた志望動機より、2回目に書いた志望動機が成長しているはずです。あなたは、模範答案を丸写しして、エッセンスをそれなりに吸収できているからです。志望動機は、面接試験合格に必要なあなたの「警察マインド」を育てます。
志望動機と面接試験対策は、学校や他の場所では学べません。面接対策をお伝えすることが、警試塾のアイデンティティです。どうぞ、このサイトで、あなたの志望動機と警察マインドを育てていってください。
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他では学べない「警察試験突破のエッセンス」をここで学ぼう
【ステップ5】
まとめ記事を読み警察研究を進める
もし、今回の記事が参考になったと思われましたら、面接試験・面接カード・論文試験についてそれぞれまとめたまとめ記事にお進みください。それぞれについて、今回よりさらに詳しく面接試験や面接カード、論文試験対策について解説しています。
各まとめ記事の中には、それぞれの細部についてさらに詳しく解説した詳細記事をリンク先として貼っています。関心があれば、連続的に学べるようにしています。まとめ記事、さらには詳細記事まで進まれると、あなたの理解は一層深まり、合格へのヒントを体感できると思います。お時間があれば、ぜひお進みください。以下にまとめ記事のリンク先を貼付しておきます。
- 面接試験 総合対策塾 ←わからなかった警察の面接試験が「わかる!」を体験
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お時間がない人はこの「3記事」だけご覧ください
あなたに有益な情報を提供できると思います
まとめ
今回は、時間がない人を対象に、超短期対策をまとめました。試験対策に、すこしまとまって時間が取れると良いのですが、皆さんの中には、
- 仕事が忙しい方
- 大学の授業や研究が忙しい方
- 学校や部活が忙しい方
- 家事育児が忙しい方
- 心身ともに余裕がない方
…様々な状況におられる方もいらっしゃると思います。せめて、試験まで残り少ない限られた時間は効率的に使いたいですよね。
本記事の要点の振り返り
最後に、今回の内容を振り返ったうえで、今後の勉強の方針について、ワンポイントアドバイスをしたいと思います。
【ステップ0】受験する都道府県警の試験科目と配点を調べる
- 「○○県警 試験科目 配点」で今すぐググろう
- 試験科目・配点を知るのがあなたのスタートライン
【ステップ1】面接カードの「志望動機」欄から勉強開始がベスト
- 志望動機は面接試験の中心に位置する最も重要な項目
- 「受験期間 = 『志望動機』を育てる期間」
【ステップ2】論作文課題を1題だけ解く
- 大卒警察官「論文」型
- 大卒警察官「作文」型
- 高卒警察官「作文」型
- 警察行政職員「論文」型
- ※各試験ごとに課題を1題
【ステップ3】教養試験と専門試験はココだけやろう
- 教養試験は「数的処理」をできるだけ解いて「慣れ」を優先する
- 専門試験は「法律」「人文」を中心にして「常識」で解く
【ステップ4】再びステップ1に戻り「志望動機」をリライトする
- 「志望動機」を1週間に1度は書き直し(リライト)する
- 志望動機を育て続けることが、面接試験での勝利につながると信じる
【ステップ5】本サイト『警試塾』の関連記事を読むことをお勧めします
- 志望動機の「模範回答」を丸写しして暗記するほど読む
- 論作文課題の「模範解答」を丸写しして暗記するほど読む
- 面接試験・面接カード・論作文試験のまとめ記事を読み「勘どころ」をつかむと得点力アップにつながる
ワンポイントアドバイス
頭に余計なことを考えさせたいための「ある工夫」
最後に、時間が本当にない人にアドバイスをお送りします。
「勉強してない」「多分一次で不合格だろう」…時間がないと、いろいろなことが頭に浮かびます。いろいろなことが頭に浮かぶと、不安感が広がります。
頭に余計なことを考えさせないようにしましょう。頭に考える余地を与えると不安が強化されます。余計なことを考えさせないために、上の5つのステップを「無心」にやりましょう。疑問や不信を一切抱かずに5つのステップをやってみましょう。1週間で終わります。失うものはほとんどありません。
5つのステップを無心にやり終えたころには、あなたの不安は小さくなっているはずです。「やれるかも」と自信が生まれていることに気が付くはずです。
諦めるな!戦場に残り続けろ!
恐怖や不安に支配されて成功することはありません。希望と可能性に基づいて判断しましょう。たとえどんな状況でも、絶対に最後まで諦めないでください。面接官や警察の採用担当とあなたの考え方は違うことが多いです。自分でダメだと思っていても、面接官は案外「この受験生、良い資質があるな」と好評価することも多いです。
多くの受験生が、極限まで追い込まれると諦めてしまいます。面接官目線では「合格」と思われる受験生なのに、自分で「ダメだ」と勝手に自己判断してしまうのです。諦める根拠などどこにもないです。「できる!」「大丈夫!」「最下位で合格できれば良い」…自分を信じてあげましょう!
可能性がある限り、絶対に自分から諦めないでください!最後まで踏みとどまってこの戦場で戦い続けましょう!
「絶対に諦めない人だけが成功する」
(A.アインシュタイン)
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
(完)
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