面接カード対策

【面接カード添削】警察官「志望動機」編

警察の採用試験では、その部屋で一番偉い人が「志望動機」を質問することになっています。
任命権者面接(最終面接)では、あなたの合格・不合格を直接決める「任命権者」が、あなたに志望動機を直接尋ねます。
下っ端の面接官には、志望動機を質問することなど許されていません。

志望動機は、面接カード(エントリーシート)の中で、一番重要な項目です。
ここで失敗すると致命傷です。

私は、警察本部人事課で7年間勤務し、実際の採用試験を担当した元警察人事です。また、現在は大手公務員予備校の某校舎で警察試験専門の専任講師をしています。
日本で誰よりも採用試験を知っています。

この記事では、採用試験の裏の裏まで知る私が、本当に警察試験に合格できる「志望動機」書き方について解説します。

最後の章では私がまとめた「模範回答」も公開しています。
あなたの面接カードに丸写しでOKのものです。
この記事を、あなたの面接カード完成のためにお使いください。

警察には「警察の志望動機」が必要です。
エアプで警察ド素人の学校の先生では、歯が立ちません。
採用試験のことを知らない元警察官では、合格に届きません。

本物の警察人事の経験から学ぶことが、あなたにとって一番の近道です。
採用側の人間が、あなたの「志望動機」をどう評価するか、この記事から学び、あなたの合格にお役立てください。

今回は、社会人受験生Tさん(B区分)の志望動機を添削していきます。

キミマル塾長

警察には「警察の志望動機」
警察のまとめ方を学ぼう

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【最終記事更新:2023.7.3】

Tさんの「志望動機」添削
(大卒警察官)

Tさんは社会人受験生で25歳。大学を中退した後、B区分で受験を続けて来られましたが、5年連続で全敗し、失意のどん底におられました。
わらをすがる思いで私のもとに来られ、指導を受けることになりました。

私の指導の後、その年見事に、第一志望の県警に合格されました。
現在は、警察学校の初任科生として「若い子と一緒に頑張っています」とメールをくださるなど、1月の警察学校卒業を目指して、毎日元気に研修を続けておられます。

今回は、このTさんが私のところに来た最初の日に書いた志望動機を添削していきます。

Tさん

長いトンネルを抜けて
ようやく合格できました!

早く一人前の警察官になりたいです

Tさんの「志望動機」

これは、Tさんが初めて私のところに来た時に書いた志望動機欄です。

あなたなら、このTさんの志望動機をどう評価しますか?
良い内容でしょうか?
修正するならどこを修正するといいでしょうか?

他の人の面接カードを見る機会は少ないです。
どこをどのように修正すべきか、一緒に考えていきましょう。

志望動機欄の「致命的なミス」

まず、Tさんの志望動機には、致命的なミスが1つあります。
間違いなく、大減点になる残念ポイントです。

それは、次の点です。

【Tさんの致命的なミス】

志望動機欄なのに
「警察の志望動機」が書かれていない


時々、このような大きなミスをする人がいます。
でも、自分ひとりでは、なかなか気づけないものです。

合格は「知っているかどうか」だけ
不合格はあなたの人格否定ではない

Tさんは、大きなミスをしていたにもかかわらず、私と二人三脚で頑張り、面接カードを修正しただけで、何度受けても合格できなかった無間地獄から脱出し、見事一発で合格されました。

合否を分けるのは、「知っているか or 知らないか」だけです。
Tさんは「知って」合格できました。
不合格という過去の結果は、不幸にも、これまで知るべきことを知らなかっただけなのです。
あなたの人格否定ではありません。

受験は要領です。
あなたも、今回の添削記事をよくご覧になって、「知って」合格者の仲間入りを果たしましょうね。
一緒に頑張っていきましょうね。

それでは、1行ずつ順に内容を添削していきます。

「警察の志望動機」とは
(Tさんの1行目)

Tさんが書いた冒頭の1行目を見てみます。

お分かりになられるでしょうか?
Tさんが書いたこれは、「警察の志望動機」になっていないのです。

では、「警察の」志望動機とは何でしょうか?
「志望動機が書かれていない」とはどういうことでしょうか?

警察の志望動機とは?
警察を「差別化」させる

採用試験は、何のために受けますか?
言わずと知れたことですよね。
もちろん、警察官・警察職員になるためです。

でも、警察官・警察職員になりたい、と試験を受けているのに、実際には警察の仕事をまったく知らずに受験している人が多いです。
あなたは、自信を持って「警察の仕事を知って、受験している」…そう言えますか?

警察の「志望動機」とは、まさに「わたしは警察の仕事を正しく理解しています」と宣言する者です。
いえば、あなたの名刺代わりです。

警察の志望動機では「警察の仕事の理解」が不可欠になります。
本来は、これなくして、良い志望動機欄は書けないのです。

【警察の志望動機とは】

「警察の仕事の理解」を伝える場

消防・自衛隊でも「そのまま」使えるようでは
ダメな志望動機

Tさんの原文に戻ります。

Tさんの志望動機を見ると「人々の役に立つ仕事がしたいと思ったから」とありました。
一見、これで良い志望動機のように見えます。
でも、プロの面接官から見ると、「ダメな志望動機」です。

理由は、警察の差別化ができていないからです。

この志望動機、そのまま「消防」や「自衛隊」の試験で使えませんか?
なんなら、警備業でもサービス業でも、世の中のどの仕事でも使えてしまいますよね。
Tさんご本人は「人の役に立つ仕事」で警察官の仕事を説明しているつもりかもしれませんが、これで警察の差別化ができているとは読めないのです。

Tさん

警察の志望動機は
「人の役に立つ仕事がしたいから」です

警察面接官

この文章ではプロの面接官
納得させられないぞ

志望動機では、警察官をしっかり差別化できる「フレーズ」が求められます。

キミマル塾長

試験突破のカギは「警察の差別化」

消防や自衛隊でも使える「志望動機」を書かない!
「警察を差別化」できるフレーズを使え!

【重要】「警察の差別化」ができる
万能の勝負フレーズ

では、警察の差別化をするために、どうすれば良いでしょうか?
なにか良いフレーズはないでしょうか?

警察の差別化する勝負フレーズはいくつかあります。
今回はその中から、志望動機でも志望部署でも、多くの場面で使える「【警試塾流】万能の勝負フレーズ」の1つを公開します。

それがこちら↓

【警試塾流「警察差別化の万能フレーズ」】

市民の最も身近にいて、安全と安心を守る」

「市民の身近にいる」…これが警察では勝負フレーズになります。

警察は、「常に」市民と一緒にいる仕事です。
市民なしに警察の仕事は始まりません。
犯罪被害のご相談を受けるのも、ちょっとした困りごとやトラブルを解決するのも、まず市民からお話を聞いてからです。

「いつも市民のそばにいる」…ここが警察の仕事の本質です。

一方で、消防や自衛隊ではどうでしょうか?
市民とひと言も話をしないで1日が終わる日も多いです。
実際あなたは、消防士や自衛官、海上保安官と話をしたことがありますか?
ほとんどないですよね。

警察はそうではありません。
 ・落とし物をした時
 ・道を聞きたいとき
 ・小学校の登校の時
 ・中学校の非行防止教室の時
 ・巡回連絡の時
 ・免許更新の時
警察官と話をします。

私たち市民にとって「身近な」存在なのですね。
私たちの安全・安心が守られている時、いつもそばに警察官がいるのです。

この警察の仕事の本質を、「市民の身近な存在」というフレーズで、志望動機欄に落とし込んでいきます。

【模範答案】
Tさんの1行目を書き直してみた

そこで、1行目の模範答案です。

1行目の模範答案

【原文】
「私が警察官を志望した理由は、人々の役に立つ仕事がしたいと思ったからです。」
  
【模範答案】
「私は、小さい頃から人の役に立つ仕事に就きたいと考えていました。
私の大好きな街○○県とそこに暮らす○○県民のために、安全と安心を守る身近な存在として貢献したいと思い、○○県警察官を志望しました。」

※警試塾流勝負フレーズ「市民の身近で」を入れる

女子受験生

「市民の身近で」がカギなんですね

キミマル塾長

志望動機はこれが「最適解」です
これ以上の独創性は不要です

「市民の身近で」のフレーズで
消防や自衛隊と差別化できています

警試塾流「勝負フレーズ集」を
一挙にあなたの手に!

警試塾では、面接試験は「暗記科目」とお伝えしています。
何度受けても不合格だったTさんが、見事に一発で合格できたのは、正しく警察の知識を学び、プロの面接官が本当に評価する「正しい勝負フレーズ」を数多く覚えたからです。

あなたも、正しい勝負フレーズを覚えるだけで、本当に合格できます。
正しい勝負フレーズを暗記するということが、「警察研究」そのものなのです。
正しい人から正しい情報学び、それをどんどん暗記していきましょう。

正しい勝負フレーズ集を一挙にすべてあなたの手に!
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志望動機の最適エピソード展開
(Tさんの2行目)

次に、2行目を見ます。
Tさんの警察を志望するまでのエピソードが述べられている部分です。

まったく不要なエピソード

Tさんはここで、なぜ警察官を受ける気持ちになったのか、そのエピソードを書いておられます。
・家庭の事情で大学を中退したこと
・中退当時はガソリンスタンドや家業の手伝いをしていたこと
・新しい職を探していたこと
・母の知人の女性警察官から試験のことを聞いたこと
そういったことが書かれていました。

しかし…です。
これで、何がアピールできているでしょうか?
面接官があなたの個人的な経緯について関心を持つでしょうか?
冷たい書き方のようですが、面接官はあなたのことに興味はありません。

書くべきは、あなたが
「警察組織の役に立つ」こと

面接官の興味は、

  • 「あなたが警察で何ができるか」
  • 「警察組織の役に立つかどうか」

ただその1点です。
面接官が求めるものを正しく知って、正しく準備して、正しく回答することが合格への唯一の道です。

そういう意味で、これらはまったく不要なエピソードです。
いやむしろ、このような書き方をしていては、面接官の心証を悪くするだけです。

「あなたが役に立つ人材であること」
「組織を良くしてくれる素質を持っていること」
こういったことが分かる志望動機こそ、警察の面接官に求められるものです。

ここのエピソード部は、すべて削除しました。

【重要】合格者は書いている!
「警察法」のフレーズを必ず使う

警察法という法律をご存じでしょうか?
警察には「警察法」という警察の基本法があります。
日本中の警察官・警察職員が全員知っています。警察学校で最初に暗記させられるからです。
それだけ、警察組織の中では、とても重要視されている根本法になります。

この警察法
実は、面接試験や論作文試験で使える「勝負フレーズ」の宝庫なのです。
警試塾以外の誰も教えてくれませんが、面接試験でも論作文試験でも、めちゃめちゃ使える勝負フレーズの宝庫です。

【勝負フレーズの宝庫】必ず暗記!
警察法第2条第1項

「警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締その他公共の安全と秩序の維持に当ることをもつてその責務とする。」

※黄色背景部は今回の模範答案で使用したフレーズ
※警察法2条は警察受験生の唯一無二の情報源

少し長くて暗記が大変なのですが、覚える労力に見合った価値があります。

今回の模範答案では、

  • 「個人の生命、身体及び財産の保護」
  • 「責務」

というフレーズを、警察法の本文から引用して使っています。

警察法2条の条文(フレーズ)を使えると、よく警察研究をしているのが面接官に伝わりますし、文章がとても引き締まって見えます。

【模範答案】
Tさんの2行目を書き直してみた

そこで、2行目の模範答案です。

2行目の模範答案

【原文】
「私はコロナ禍における家庭の事情により、大学を中退しました。そこで大学を中退した後は当時バイトしていたガソリンスタンドを初め、実家の家業の手伝いをしていました。そして、昨今新型コロナウイルスの影響が落ち着き、新しい職を探していた所、母の知人の婦警の方に警察官が求人していることを聞きました。」
  

【模範答案】
「警察には日々、様々な問題や不安を抱えた方が来訪されます。
警察官は、そういった方々の不安な気持ちに寄り添い、的確迅速に事案を解決するのが仕事です。
私は、○○県警察官としての誇りと使命感を持って、県民の生命、身体、財産の保護のため、警察責務を果たす覚悟です。

※警察法2条のフレーズを入れ品格ある文章に
※適当なエピソードなければ書かない

 

Tさん

警察法2条のフレーズを使って
だいぶ良くなってきました

結論部の綺麗な締め方
(Tさんの3・4行目)

最後に、結論部になる3・4行目です。

志望動機の最後の締め方
「なってからの抱負」を伝える

ここまで、1行目・2行目で「警察の職務理解」について十分伝えられたら、最後は、警察官や警察行政職員になってからの抱負を書いて締めましょう。

Tさんは、「私が警察官になったら、困っている人を放っとけないという性格を生かして、市民の方々を第一優先し、地域に寄り添っていけるような警察官になりたいと思っています。」と書いて締めています。

ここの書き方はこれで良いと思います。

【模範答案】
Tさんの3・4行目を書き直してみた

Tさんのものでもよかったのですが、模範答案で修正してきた1~2行目の流れを活かし、次のように模範答案をまとめました。

3行目の模範答案

【原文】
「警察官の業務内容を調べているにつれ、「人の心に寄り添う。人々に安心を届ける」という点に興味を持ち、警察官になりたいと思うようになりました。
また、私が警察官になったら、困っている人を放っとけないという性格を生かして、市民の方々を第一優先し、地域に寄り添っていけるような警察官になりたいと思っています。」
  

【模範答案】
「私は、市民から人柄を慕われ、仕事ぶりと執行力を信頼される、強くて心ある警察官になりたいと思っています。
私が警察官になったら、私の大切な街○○県を強く優しく守れるよう一生懸命に努力し貢献したいです。

※最後は「警察官になったら」抱負を書いて締める

 

【重要】
面接試験は「暗記科目」

模範答案(全文)

最後に模範答案です。

良い面接カードを短期間で完成させるコツは、模範答案を丸暗記することです。

この模範答案をこのまま暗記していただいて構いません。
あなたが試験で勝てる面接カードを提出していただけるならそれ以上のものはありません。

Tさん

塾長!
この「志望動機」
このままもらっちゃっていいですか?

キミマル塾長

もちろんいいですよ。
このまま丸暗記してください!

【警察受験の新常識】
面接試験は「暗記科目」だ!

面接試験が「暗記科目」だと聞くと、邪道だと思われるでしょうか?

私は7年間、警察本部人事課で実際の採用試験をずっと担当してきました。
この私が「暗記科目」だと言えば、少しは考えを変えていただけるでしょうか?

実際、面接試験は「暗記科目」です。
警察の仕事のことを理解していなくて、どうして警察の試験に受かるでしょうか?
志望する部署のことを知らずに、どうして合格できるでしょうか?

警察の試験は、気合と熱意だけで受かる試験ではありませんよ。
あなたが不合格になる理由は明らかです。
「暗記量不足」です。
覚えるべき警察情報の絶対量が圧倒的に不足しているから不合格になるのです。

警察の採用試験は、「知っているか or 知らないか」
ただそれだけの試験です。
元警察人事だから、それが分かります。

正しい警察情報、信頼できる情報を暗記しまくってください。
これで警察面接は本当に勝てます。
勝負フレーズを「ひと言」答えるだけで、面接官を納得させることができます。

正しくて信頼できる警察情報に接し続けましょう。
それが、最短で、もっとも効率の良い勉強法です。

警試塾では、日本で一番信頼できる警察情報を提供しています。
「この人の情報で大丈夫?」
「学校の先生が言っていることは本当?」
そのような心配とは無縁で、安心して全力で暗記できます。

実際の採用試験を7年間担当した警察人事の知恵と言葉を、あなたの合格のためにお使いください。
警察受験に必要な暗記すべき勝負フレーズを、ここで一挙に全部入手できます。
正しい警察情報を、あなただけに。
警察人事が責任監修
>>「警察面接『全模範回答集』」

Tさん

ぼくも暗記で合格できた
次はあなたの番ですよ

キミマル塾長

面接試験は暗記科目!

まず正しい警察を暗記すること
これが警察の要領の良い勉強法

 

今回の記事は以上になります。
最後までお読みいただきありがとうございました。

制服を着て警察官になっているあなたの姿は、あともう少しです。
つらい時期が続いていると思います。
しかし、あなたは一人ぼっちではありません。
一緒に力を合わせて頑張っていきましょう!

警試塾は、頑張るあなたを全力応援しています。

受験は要領!
あなたも本当に警察になれる!

【まだ間に合う!警察人事がサポート】
①面接の質問はこれで全部
【受験の新常識】
質問は全部知ってから試験会場に行こう
>>『警察面接 全質問「300問」』

②読むだけで面接に合格
【面接対策の新常識】
「正しい面接対策」「警察研究」の完全版
>>『警察面接「全模範回答集」』

今回も最後までご覧いただきありがとうございました。

(完)

ABOUT ME
mf-literacy
元警察人事で勤続34年の元警察官 現在は大手公務員予備校で警察試験専任講師、国立大学就職課警察試験担当指導員 日本で唯一の本格的警察採用試験指導塾「警試塾」運営
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警察面接「全模範回答集」
【警察は暗記で勝つ】採用試験の新常識👇
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