3回シリーズでお送りしている「THE警察面接室」シリーズ。
第1回の今回は、警察受験生なら必ず知っておきたい面接マナーについて解説します。警察には警察の流儀があります。警察の面接が特異性を持つ要因の1つです。
警察には「警察の流儀」がある
面接試験で警察流マナーが重要な理由を解説
あなたは「面接のマナーぐらい知っているよ」「ノックをして、番号と名前を言って、相手の方を向いて…一通りすれば大丈夫なんでしょう」と、面接試験のマナーにたかをくくって軽視していませんか。
面接マナーぐらい知ってるよ
どこでも一緒でしょ!?
え!?
警察では違うところがあるの?
もしかして「マナーで不合格」あるんですか?
そんなことまでないでしょう…!?
実は、あなたが警察学校に入って最初に学ぶのが警察流のマナーです。これを「警察礼式」といいます。警察礼式では、身だしなみから敬礼・歩き方まで細かいマナーを学びます。学ぶ…というより、体に叩き込まされます。面接官も、警察学校に入った新人の時、警察礼式から警察人生をスタートさせました。
面接官は警察官です。警察官である面接官は、警察流マナー…つまり「警察礼式」に非常に敏感です。警察の面接官は、だらしない・メリハリのない・鈍感な受験生が大嫌いです。私が面接官であれば、このような受験生は、絶対に合格にさせません。「警察学校の訓練についてこれないだろう」と容易に想像がつくからです。
私は、34年勤務した元警察官で、うち7年間を警察本部人事課で過ごし、採用試験の業務に深くかかわってきました。また、警察本部指定の「シニア・リクルートリーダー」として、20年以上受験生の指導に直接あたってきました。
今回の記事では、面接官の心理など採用試験の裏側まで知る私が、学校の先生も誰も知らない・どの『面接マナー本』にも載っていない警察流の面接マナーについて詳しく解説します。
この記事を読むと、一般の面接試験と警察の面接試験のマナーの違いが理解できます。そして「これ知らないと、試験でヤバイかも」と気づくことができます。また「マナーだけでも、ライバルに差をつけられるかも」と試験に自信を持てるようになります。今回の記事で、警察面接におけるマナーの重要性を理解して、あなたの合格に直結すさせてください。
マナーだけでもライバルに差がつけられるんですか!?
コスパ最高ですよね!
警察の面接は他の面接とは違う
「警察礼式」を少しでも知れば加点は確実です
なお、今回は3回シリーズ「THE警察面接室」の第1回です。シリーズ続編として、
- 第2回【THE警察面接室】悪魔にも天使にも「面接室の『入室』要領」
- 第3回【THE警察面接室】去り際の美しさ「面接室の『退室』要領」
もまとめています。特に「警察礼式」流警察面接については、この第2回及び第3回記事で詳しく解説しています。この興味のある方はぜひ覗いてみてください。
ひと言で「警察礼式」の要点言うと
「礼に始まり、例に終わる」です
面接官はこれを体にしみ込ませています
受験生のあなたにもそれを無意識に求めます
ぼくも警察学校のとき
毎日警察礼式の訓練を受けました
【あわせて読みたい】
①面接試験で「なにが質問されるか不安」悩んでいませんか?
『何が出るか問題』はここでもう終わりにしてください。警察の面接は、この「300問」ですべてです。他に必要ありません。試験に精通した元警察人事が、全300問を伝授します
②一番大切な面接試験で…いま、あなたがやるべきことは何ですか?
答えは「警察研究」と「面接の回答準備」です。
でも「なにから手をつければいいか分からない…」悩んでいませんか?
面接の合否は、結局は「この警察フレーズを言えるか言えないか」です。
日本初の本格的警察面接対策「全模範回答集」をぜひご覧ください。これで警察に絶対に合格できる!渾身の1本です。
【警察面接室0】警察面接の基本(男女別チェックリスト)
最初に、警察の面接試験だけではなく、面接を受けるすべての受験生にとって必要な基本項目を列記します。これを警察的に言うと、警察礼式(面接試験)を受ける警察官(受験生)が、控室で鏡を見ながら自分で身だしなみを自己チェックしていることと同じです。警察礼式(面接試験)を受ける人の下準備です。点検官(面接官)からすると「してあって当たり前」「そうであって当たり前」のものです。
男女別にして、チェックリストをまとめました。面接試験の前には、最初にこのチェックリストを確認してください。どれもおろそかにしてはいけません。少し厳しめに自己チェックをしてください。自分に対する厳しい視点が後々あなたの力になってくれますよ。
面接試験の前に鏡でセルフチェック
必ず厳しく自己点検してくださいね
それが必ずあなたの力になってくれます!
男子受験生のチェックリスト
最初は、男子受験生のチェックリストです。
①【髪型】
- 黒髪
- 髪が耳に「絶対に」かからないように
- おでこ・眉毛を出して見せる
- 寝癖がないように
②【顔】
- ひげNG
- 鼻毛も処理を
③【スーツ】
- 黒色か紺色(買う前なら黒が無難)
- アイロンかけ(ヨレヨレNG)
- ボタンは一番下のみ外す
- 高校生は学校服でOK
④【スラックス(ズボン)】
- 【警察礼式】折り目をくっきり
- ズボンで落ちる!
- 丈が短くないか(足元は「あなたを写す鏡」)
⑤【ネクタイ】
- 色の良し悪しは特にない
- 購入前なら青系色が無難
⑥【カッターシャツ】
- 白色
- 襟や袖が黄色くなっていないか
⑦【下着のシャツ】
- 白色
- 色柄下着は印象悪い
⑧【靴】
- 【警察礼式】「ピカピカ」に磨いているか
- 靴で落ちる!
- シンプルなデザイン・装飾なしが無難
- 黒色や濃茶色系等の目立たない色
- 黒無地のスニーカーはOK
⑨【靴下】
- 黒色
- ノーマルなもの
- 白色はNG
- 足元はあなたを写す鏡
厳しく自己チェックですね
服装は女子より男子が厳しい傾向
警察が男性社会だからです
男子は一層服装にチェックが必要!
女子受験生のチェックリスト
次に、女子受験生のチェックリストです。
①【髪型】
- 黒髪
- おでこ・耳が出るように
- お辞儀で髪が顔にかからない
②【顔・メイク】
- 爽やかなナチュラルメイク
- ネイルはNG
③【ジャケット】
- 黒色が無難
- ネイビー・チャコグレーもOK
- 柔らかく落ち着いた色
- シャープな線になると好印象
- ボタンは全部締める
④【パンツ・スカート】
- パンツスーツがベスト
- パンツスーツの場合、折り目は必須
- スカートはひざ丈に注意を(座って膝が出ない)
- ミニスカートはNG
⑤【ブラウス】
- 白色
- オーソドックスなもの
- 襟の開き具合・顔の印象損なわない
⑥【靴】
- 黒色
- ピカピカに磨く
- パンプスがベスト
- ヒールなら低いもの
⑦【ストッキング】
- 色や柄なし
- 肌色に近い色のもの
女性の面接官っていますか?
女性の面接官は少数派です
特に女性警察官の面接官はかなり少数派です
試験に「甘え」は禁物!厳しく自己チェック!
「面接試験は自分をアピールする場」と考えている受験生は多いです。半分正解で、半分不正解の表現です。
面接試験は、あなたを審査する試験です。警察官として相応しいか、警察行政職員として相応しいかを審査しているだけです。面接試験にはチェック項目がありますが、警察の面接試験では「服装」のチェックが他の試験より厳しく、比重が重いです。警察では、身だしなみ軽視は「致命傷」になりますから、あなたはここに注意してください。
面接は「審査」です
「甘え」「甘さ」は全部排除!
厳しくセルフチェック
では、次からはいよいよ本題の「警察流 面接マナー」について解説していきます。
【警察面接室1】「第一印象」はなぜ重要なのか
「面接官を操縦する『悪魔の心理学』」
私は臨床心理士や公認心理師の資格を持っています。ここでは心理学の知見から警察の面接試験で役に立つ心理学の法則を2つご紹介をします。題して「面接官を操縦する『悪魔の心理学』」です。
人は最初の「10秒間」の印象から離れられない
最初にご紹介するのが「初頭効果(しょとう)」というものです。S.E.アッシュという心理学者が発見した有名な法則です。簡単にまとめると、
人は初対面の人に対して
- 「最初10秒間」の印象が強く残り、少なくとも「7時間」継続する
- いったん持った印象は簡単には書き換えられない
というものです。これを、警察面接に応用するとどうなるでしょうか。
入室してから着席まで … 約10秒間
面接室をノック → 「失礼します」とあいさつ → 着席 この一連の流れの10秒間…この10秒間が、あなたの合否を決める可能性がある、ということです。
面接官は、あなたの第一印象に強いインパクトを受けます。しかも、10時間その印象を継続してしまいます。もっとかみ砕いて書くと、
最初10秒の印象 | 面接試験中 | 面接後の採点 | |||
Aさん | 良い | → | 良いを継続 | → | 良いになりやすい |
Bさん | 悪い | → | 悪いを継続 | → | 悪いになりやすい |
面接官の採点というのは、最終的には「面接官の好き・嫌い」です。客観的でも論理的でもない、不合理な話ではありますが、実際は、面接官が主観的に受験生を見て「良いか悪いか」・「好きか嫌いか」で合否が決まってしまう試験です。
面接官に「好き」「良い」と思ってもらうために最初の10秒間が、強いインパクトを持ちます。あなたが「面接官の印象を良くしたい」と思うなら、最初の10秒間がかなり重要だ、と理解していただけたでしょうか。
「ノックをしてから着席するまでの10秒間」
面接官はこの印象をずっと引きずる
あなたは「魔の10秒」にせず「天使の10秒」にしよう
面接官は「言葉」より「ボディランゲージ」からインパクト
「面接官を操る悪魔の心理学」…2つめは「メラビアンの法則」です。A.メラビアンというアメリカの心理学者がまとめた法則です。簡単にまとめると、
初対面の人は
- 視覚からの情報(仕草・目力)55%
- 聴覚からの情報(話し方・声の張り) 38%
- 実際に話した内容(言葉) 7%
が記憶に残る
になります。
意外かもしれませんが、面接試験であなたが話した内容は、それほど面接官の印象には残りません。目力や姿勢、張りのある声や明瞭な語尾…こういった視覚・聴覚の印象が面接官の脳裏に強く残ります。
【あなたの視覚印象】
- 姿勢の良さ
- 堂々とした歩き方
- 闊達なお辞儀
- 一点を見つめる目力
【あなたの聴覚印象】
- 声の張り
- 明瞭な語尾
- 言い切る迫力
繰り返し強調しますが、面接を採点する面接官には、あなたが実際に話した言葉より、あなたの視覚・聴覚の印象が強く残るということです。面接室でのボディランゲージや一挙手一投足…つまり、あなたの「身体から出る無形の熱意・迫力」を大切にする、という意識を忘れないでもらいたいです。ここは覚えておいて損はないですよ。
警察の面接は結局、面接官の印象が「良いか・悪いか」です
試験終了後「良い受験生だったな」と印象が残れば勝ちです
「悪魔の心理学」を味方につけ面接官の好印象を勝ち取ろう
【警察面接室2】知らないと危険!面接マナー「致命傷リスト」
「マナーで不合格」警察ではある!
この章では、「知らなかった」では済まされない、面接室内でのマナー「致命傷リスト」を解説します。
面接で「手応え」はあったのに…不合格でした
ぼくに関心を持ってくれて刑事の話で盛り上がったのに…
不合格でした…なぜですか?
皆さんの中には、「手ごたえはあったのに不合格になった」「私の話にドッ受けて盛り上がったのに不合格だった」という方がいるかもしれません。
面接試験の合否は、いろいろな要因を総合的に判断した結果ですので、「原因はコレ」とひとつに特定するのは間違いです。しかし案外、このマナーの採点で不合格になる受験生がいます。内容で不合格になるならまだしも、「内容はまずまずだったがマナーができてなくて不合格」そんなモッタイナイことだけは避けたいものです。
内容はまずまずだったのにマナーで不合格
そんなモッタイナイことにはならないように!
身だしなみ「致命傷リスト」4選
最初に、身だしなみの「致命傷リスト」4選をお伝えします。
- スーツ・パンツの「ノー・アイロン」
- 汚れた靴
- 長髪
- アクセサリ
もしかすると、皆さんの中には、
これで不合格?
塾長、いくらなんでも大げさだよ
これくらいなら普通にやっているから
私は大丈夫!
と思われた方もいるかもしれません。ただ、繰り返しますが、軽視は禁物です。私も、重要でなければわざわざあなたの貴重なお時間を頂いてまで、こんな記事を書いたりしません。とても重要だと知っているのでお伝えしています。「私は大丈夫!」と思われる方も、一読を強くお勧めします。
「自分は大丈夫」と油断しないようにね
マナー軽視は警察では致命傷になる可能性
(致命傷1)スーツ・パンツの「ノー・アイロン」
私が人事課に在籍していたときに、面接官からよく聞いていた言葉あります。それは、
スラックスのヨレヨレが気になって…面接に集中できなかった
試験中ムカムカして不合格にした
アイロンがけくらい言われなくてもやらなくちゃ
警察学校に入っても足手まといだから不合格!
これは、冗談などではなく実際にあった話です。スラックスやスラックスパンツにアイロンがけがしていなかっただけで、本当に不合格になった受験生が何人もいるのです。あなたは、このようになってはいけません。子供に話すようなことを書いていて恐縮ですが、面接試験には必ずアイロンがパリっとかかったスーツとスラックスパンツを身に着けて受験してください。
アイロンの入っていない「ヨレヨレ」のスーツやパンツ
【自己チェック!】
- スーツにアイロンはかかっているか
- スラックス・パンツは「折れ目」クッキリか
【ポイント】
- アイロンがけがないと面接官は条件反射的に「不快」に
- 「アイロンがけ」の心配りが隠れた加点ポイントに
警察学校は全員「アイロン持参」だよ
警察学校では毎日アイロンがけしてました!
(致命傷2)靴の「汚れ」
再び、面接官に登場してもらいます。
わたしはとにかく
- ヨレヨレズボン
- 汚れた靴
この2つは許せない
面接官をナメてるとしか思えん
圧迫面接にした挙句、不合格だ!
これも実話です。汚れた靴を履いて受験した受験生は、こうして面接官の不快を買い、不合格になったのです。「そんな受験生は少ないだろう」と思いますか?では、あなたの履く靴は大丈夫ですか?真剣に磨きましょう。まだ靴磨きに慣れていないなら、慣れた人に磨いてもらいましょう。決して汚れたまま放置しないでください。
汚れた靴・磨かれていない靴
【自己チェック!】
- 靴は「鏡のよう」に光沢があるか
- 靴は汚れていないか
【ポイント】
- 靴が磨かれていないと面接官は条件反射的に「不快」に
- 「磨く」という行為が隠れた加点ポイントに
「靴磨きセット」も警察学校に全員持参です
毎日放課後に靴磨きが命令されました
いまは靴磨きのセミプロです^^
(致命傷3)髪型
アイロンがけ・靴磨きとならぶ「三大警察流マナー」の最後が「髪型」です。この髪型も、警察の面接官が最初に気になるポイントです。お気に召さない髪型だと『不快』を強く感じます。
私は受験生の「長髪」も気に入らない
私も同感だ
長髪は警察では「規律違反」だ
基本的に、警察では「統一ルック」が求められます。警察では「だらしない」髪型はNGです。
例えば、街をパトロールしたり巡回している警察官をイメージしてみてください。ロン毛や茶髪の警察官を見たことがあるでしょうか。さわやかで短めな髪形の警察官がほとんどです。でも、これを「きゅうくつだ」と感じる人もいるかもしれません。
少し厳しい書き方になりますが、「統一ルックがきゅうくつ」と感じるのなら、警察官や警察行政は受験されない方が良いかもしれません。なぜなら、警察官や警察行政には、服装や髪型について細かくまとめた「内規」があるからです。ロン毛や茶髪は「規則違反」になるのです。警察に入ると、毎日嫌でも髪型について上司の点検を受けます。そういう人は、組織に馴染めず、途中で辞職することにもなってしまいます。
ここは、「警察はこういう組織だ」「郷に入っては郷に従えだ」と割り切っていただくしかありません。少なくとも、面接官の意に沿わないと不合格になる可能性がありますので、そのことは覚えておきましょう。
では、面接試験に通る髪型とはどういうものでしょうか。以下にまとめましたので、自己チェックで確認してください。
- 髪が「耳」にかからないこと
- 髪が「目」にかからないこと
- (男子)髪が「襟」にかからない
- (女子)お辞儀の時に髪が「顔」にかからないこと
茶髪・ロン毛はNGになりますので、くれぐれもご注意ください。
ロン毛・茶髪
【自己チェック】
- 「耳」・「目」・「襟」(男子)・「顔」(女子) は出ているか
- おでこは出ているか
- 寝ぐせはないか
【ポイント】
- 髪型も面接官を不快にさせる可能性
- 茶髪は黒髪に戻す(真っ黒髪)
身だしなみで不合格にならないように気を付けたいね
ちょっとの気配りで高評価をゲットできるよ
(致命傷4)アクセサリ類
致命傷マナーの最後は、アクセサリ類です。最後は簡単にまとめます。
- 腕時計はしていた方が良い(時計機能のみ)
- ピアスNG
- タトゥーNG
- ネイルアートNG
- 派手な眼鏡枠NG
こういったいで立ちで面接会場に現れる人は少数派です。でも、私の人事課経験では、ピアス・ネイル・茶髪の受験生をときどき見てきました。こういった人は面接を受けるまでもなく不合格になります。自分本位の目線ではなく、「面接官側の心証」本位で準備してください。面接官側の心証本位とは、警察内部でその恰好が通用するかどうかです。
街のお巡りさんを見てみましょう。お巡りさんは茶髪ですか?ピアスをしていますか?タトゥーをしていますか?…いずれもしていませんね。あなたも警察官や警察行政を目指す受験生です。お巡りさんのルックスに近づけるイメージで、自分の姿をチェックしてみてください。
「茶髪は譲れない」「ネイルはゆずれない」という人がいるかもしれません。しかし、そういった人が採用されると、警察内部で「浮いて」しまって、結局は警察を去らなければならなくなります。このようなミスマッチはお互いにとって不幸になります。
基準は「街のお巡りさん」です
お巡りさんがしているかどうかでチェックしてみよう
【警察面接室3】「案内係の職員」も面接官
案内係も面接官
これは、とある年の採用試験会場での出来事です。私が、面接会場で案内係の責任者をしていたところ、親しくしていた面接官から尋ねられました。
いまの○○番の男子受験生、控室でどうだった?
どんなところですか?
キミマル君の指示を聞いていたか?
確かに…
許可を求めないで、勝手に退席していましたね
やっぱりそうか
面接室でも良いのか悪いのか微妙なんだよ
聞いて良かったよ。ありがとう
あれは不合格だな
面接官は、案内係の職員に意見を求めることがあります。もちろん、いつも聞くわけではありませんし、すべての案内係に尋ねるわけでもありません。私と面接官に何でも話せる信頼関係があったから聞かれています。
ここで、あなたに認識してもらいたいことは「案内係の職員も面接官と思え」ということです。上の例は極端な例ですが、案内係の職員への対応があなたの合否判定に影響を与える可能性があると思ってもらいたいのです。「小さなことに忠実な者は、大きなことにも忠実」と言います。「案内係ぐらい」と油断せず、緊張感を保ち続けてほしいのです。
- 定刻通り来場していたか
- 案内員の指示をしっかり聞いて守っていたか
- 指示の聞き漏らしはなかったか
- 特異な言動はなかったか
- その他控室での態度は警察官・警察職員として相応しいと感じたか
なお、多くの人は試験会場ではずっと緊張しているでしょう。緊張しすぎて案内係の指示を聞き洩らした、ということもあるかもしれません。ただ、結果として「案内係の指示を聞き漏れ」したことに変わりはないです。聞き洩らしがありそうだな、と心配な時には、控室の一番前に座りましょう。声も良く聞こえますし質問もしやすいです。
案内係職員は「ただの案内係」ではない
第二の面接官と思え!
案内係の指示に「完璧に」従う
試験会場に入ると、案内係の職員はあなたに「面接室での作法」などについて指示をします。例えば、
- 入室時にはノックをすること
- 中から『どうぞ』と声が聞こえたら入室する
- (ドアがない会場なら)ノックの代わりに挨拶をして椅子のところまで進む
- 椅子の左側に立ち受験番号と名前を言う
- 鞄や荷物は控室においておく
- 携帯電話は所持して入室しない
などです。
あなたは、職員の指示をよく聞いて「完璧」に守ってください。特に「指示をよく聞く」ことが重要です。一字一句漏らさず聞いて、分からなかったら遠慮せず質問してください。
ただ、皆さんは大変緊張していると思います。「ノックを忘れた」「『どうぞ』と言われる前に入室してしまった」などということはよくあります。面接官もその緊張を理解はしますが、それでも心証は悪いです。「緊張していても指示は守る」…厳しいですが、その冷静さも面接の採点のうちです。
案内職員の
- 指示をよく聞く
- 指示に完璧に従う
ぼくも受験の時、分からなかいことがあって質問したよ
指示がよく聞こえるよう控室では一番前に座るのもあり
会場INから自宅着まで緊張感維持を
面接試験当日には、いたるところにあなたを見つめる「目」があります。案内係の職員もそうですが、休憩中の面接官があなたを見ているかもしれません。試験当日は緊張していると思いますが、フッと気を抜く瞬間もあると思います。メリハリをつけることは大切です。ただ、その中でも気を緩めすぎずにいてください。本当に、どこで誰があなたを見ているか分からないからです。
また、面接試験が終わると、随時解散して帰宅、という都道府県警も多いです。あなたは、試験が終わった瞬間「試験終わったー」と急にラフなことをしたり品のない振る舞いをしないようにくれぐれも注意してください。その姿も見られている可能性があります。少なくとも私は、受験生が会場を出るまでずっと観察していました。本性を見たいと思っていたからです。
あなたには、試験会場入場の瞬間から自宅に到着するまで、ずっと集中力を切らさず、面接試験当日という特異な1日を大切に過ごしてほしいです。
トイレの窓から受験生の姿を見て評価したこともある
面接試験当日は人生でも特別な1日
会場入場から退場まで緊張感をずっと維持!
まとめ
今回の記事の振り返り
今回の記事では、知らないと大ケガ!警察面接室内の基本流儀と題して、警察独特の警察流マナーについて解説しました。言えば、面接室のノックをたたくまでの「基礎準備編」的な記事構成にしました。
主な内容を振り返ります。
【警察面接室0】まず確認したい警察面接の服装の基本
- 男子受験生9つの身だしなみチェックリスト
- 女子受験生7つの身だしなみチェックリスト
- 試験に甘えは禁物!「審査を受ける」身だと厳しく自己チェック
【警察面接室1】第一印象はなぜ重要なのか
- 面接官を操縦する「悪魔の心理学」2選
- ①「初頭効果」…入室から着席までの10秒間の印象
- ②「メラビアンの法則」…「言葉」より「ボディランゲージ」にインパクト
【警察面接室2】面接マナー「致命傷リスト」4選
- スーツ・パンツの「ノー・アイロン」
- 靴の「汚れ」
- 茶髪・ロン毛
- アクセサリ
【警察面接室3】「案内係の職員」も面接官と思え
- 案内係の職員が面接官に控室の情報提供することも
- 面接官はトイレの窓からも受験生の姿を見ていた例も
- 試験会場INから自宅戻るまで緊張を保持する
第2回・第3回ではいよいよ「決戦の場」面接室内のマナーを解説
警察流面接マナーを理解することの重要さを理解していただけたでしょうか。警察には警察流のマナーがあります。その警察流マナーに面接官は敏感で、無意識のうちに受験生に「警察流マナー」に準じた立ち振る舞いを求めています。
その警察流マナーの根本にあるのが「警察礼式」です。次回、第2回と第3回では、警察礼式に基本を置いた面接室の入退室要領について解説します。入室と退室が良いだけで合格することも可能です。「悪魔の心理学」と絡めて、入室と退室要領について分かりやすく、かつ徹底的に解説します。
受験は要領!
面接室はわたしたちの「決戦の場」です。面接室で要領よくそつなく立ちまわろう。必要なことのみを効率的に学んで、試験対策の努力を最少化し、あなた力の最大化に役立ててください。
第2回及び第3回は今回の記事より重要です。ぜひこちらから覗いてみてください。
- 第2回【THE警察面接室】悪魔にも天使にも「面接室の『入室』要領」 ←おススメ記事
- 第3回【THE警察面接室】去り際の美しさ「面接室の『退室』要領」 ←おススメ記事
受験は要領!
最少の努力で、最大の結果=「合格」をつかめ!
第2回・第3回は今回の記事より重要です。必見!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。最後までお読みいただいたあなたに、心からエールをお贈りします。
(完)
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面接の合否は、結局は「この警察フレーズを言えるか言えないか」です。
日本初の本格的警察面接対策「全模範回答集」をぜひご覧ください。これで警察に絶対に合格できる!渾身の1本です。