「採用者決定会議」をご存じですか?
面接試験が終わった後、あなたの合格・不合格を決める大切な会議が、警察本部の一室で、VIPを招きひそかに開かれます。
実は、あなたの合否を決定するのは面接官ではありません。
面接官は、仕事で面接をしているだけで、決定権(人事権)はありません。
では、面接官に決定権がないなら、いったい誰にあるのでしょうか?
あなたの合否は、いったいどのように決まるのでしょうか?
私は、警察本部人事課で7年間勤務した元警察人事です。
7年間、人事課で実際の採用試験の担当をし、試験の裏の裏まで見てきました。
この記事では、元警察人事の私が、採用試験の最終段階で開催される「採用者決定会議」について解説します。
・あなたの合否はどのように決まるのか?
・なぜ合格と不合格がつくのか?
について解説します。
「合格の決まり方」が分かれば、受験戦略を立てることができます。
無駄な勉強時間をなくし、努力を最大化することができます。
受験は「正しい情報」を知っている人だけが勝つゲームです。
情報こそ、現代の最強の勝者のツールです。
知るべき情報を正しく知って、あなたの合格につなげていってください。
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【最終記事更新 2025.1.14】
あなたの採用を決めるのは
「面接官」ではない
採用試験では、面接試験の後に、採用者を決定する会議が開かれます。
会議の議長は、都道府県警察のトップである「警察本部長」です。
警察では、警察本部長は「任命権者」と呼ばれています。
文字どおり、警察の「任命権(人事権)」を持つ方です。
「警察の人事権の『すべて』」を持っておられる方です。
誰を採用するかの「採用権」も例外ではありません。
採用は、人事権そのものですので、「誰を県警に採用するか」をお決めになられるのも、もちろん警察本部長になります。
多くの方は誤解されているのですが、
採用するかどうかを決めるのは「面接官」ではありません。
面接官は、極端な言い方をすれば、お決めになる警察本部長のために「判定資料」を用意する役割を果たしているにすぎません。
あなたの合格・不合格を決めるのは、面接官ではなく、警察本部長なのです。
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採用者決定会議とは
すると、次のような疑問を感じる人がいるかもしれません。
- 警察本部長が私の面接をしていたの?
答えは、NOです。
警察本部長ほどの方は、一般の採用試験ぐらいには出てこられません。
本部長は、面接はしていないけれどあなたの合否を決める人なのです。
考えてみるとこれは不思議なことです。
採用試験は、警察組織にとって極めて重要な場のはずです。
だれを採用するかで、将来の都道府県警の命運が変わってきてしまいますから。
しかし、実際には、警察本部長は、上級幹部の面接官を信頼されて、面接試験をお任せになっておられます。
あなたの面接をする上級幹部とは、
- 警務部長(本部長に次ぐ警察№2)
- 首席監察官
- 警務部首席参事官
- 人事課長
- 監察課長
- 警務部参事官
- 警察学校長
このような方々です。
警察本部長は、面接はしませんが、県警のトップであるこれらの上級幹部に、採用試験を一任されているのです。
採用試験は幹部に任せますが、あくまで、採用者の決定権は警察本部長だけがお持ちです。
では、本部長はどのようにあなたの合否を決めるのか。
それは、面接官が作成した「合否判定資料」を見て、あなたの合否を決めるのです。
採用者決定会議では、筆頭面接官が、受験生の合否判定資料を元に、受験生の状況について本部長に説明をします。
警察本部長は、その説明を受けて、本部長のご判断で合格・不合格のご判断をされます。
このような流れになっているのです。
では、あなたの合否を決める運命の「合否判定資料」とはどのようなものでしょうか?
それを次にご説明します。
本部長は中央にお座りになられる
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【初公開】採用者決定会議で使用
『合否判定資料』について
それではここからは、元警察人事が、日本で初公開する部分になります。
これをお読みになっているあなただけに公開しますので、しっかり頭に入れてほしいです!
ここは重要ですよ。
あなたの合否を決めるのはどのような資料なのか。
採用者決定会議で使用される『合否判定資料』には、以下の6種類があります。
以下、順番に解説していきます。
【最重要】
①面接試験の採点表(面接シート)
冒頭で、あなたの合否を決めるのは、面接官ではなく、任命権者の警察本部長だ、とお伝えしました。
しかし私は、面接官の面接がどうでもいい、と言っているわけではありません。
事実は、むしろ逆です。
実際の面接試験の細かい判定は、すべて面接官にゆだねられているからです。
そもそも、面接官に権限が委ねられていなければ、面接官が面接をする意味がありません。
決定権まではありませんが、面接官には、受験者の評価を決める権限があります。
面接官の評定はそのまま合否に直結します。
これは紛れもない事実です。
採用者決定会議でも、まずは「面接官の採点表」…これを面接シートといいます…が、『合否判定資料』の中で1番重要な扱いになります。
その重要さは、群を抜いています。
やはり、「採用試験は面接で決まる」のです。
ここは絶対に間違えないでください。
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面接試験の採点表は最重要資料
面接官の評価は合否に直結
【重要】
②面接カード
面接カードは、あらためていうまでもなく、とてもとても重要な資料です。
「面接カードで合否が決まる」…こんなことを聞いたことがあるかもしれません。
これは、まさにそのとおりです。
比類なく重要な資料です。
ただ、面接カードは、単に面接試験で「お役御免」にはならないのです。
基本的に、あなたが文字で書くものは「最後まで残る」とお考え下さい。
面接カードは、そのまま採用者決定会議の『合否判定資料』として使われます。
しかも、その重要度はとても高いです。
あなたは、面接カード、雑に書いていませんか?
試験会場でいきなり渡されて、慌てて書き上げていませんか?
これでは絶対にいけませんよ!
面接カードでは、
- 志望動機
- 志望部署
- 目指す警察官像
- 自己PR
- ガクチカ・職チカ
- 最近関心を持った出来事
などについて記載しています。
これは、あなたを知る情報の宝庫です。
- 「なぜ消防ではなくて警察なのか?」などと志望動機が明確で
- 「○○課で△△という課題に取り組みたい」と志望部署も明確で
- 倫理観と行動力を備えた「理想の警察官像」も明確で
- 自分の長所・短所を自分で理解できていて
- 学生時代や社会でこのような活動を行ってきた
このように、しっかりとした面接カードに書ける人なら、採用者決定会議で本部長も、面接カードを読むだけで採用したいと思います。
面接カードは、面接試験に次ぐ「第三の試験」と言っていいでしょう。
採用者決定会議では、面接カードを見て合格・不合格が決まることも多いです。
重要なので何度でも言います!
面接カードは重要です!
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【重要】
③論作文試験の答案
「文字で書いたものは最後まで残る」とお伝えしています。
論作文試験の答案も同じです。
論作文試験は、採用者決定会議で、もう一度見られるのです。
私自身、会議の席上で、何度か論作文の答案の内容が検討されているのを見ています。
でも、基本的な「文章作成能力」を見ているわけではありません。
もっと違う点、もっと怖い部分を見られているのです。
偏った思想・考え方はないか
採用者決定会議での論作文答案は、
- 偏った思想の持ち主ではないか
- 誤った認識や認知がないか
といった、「思想」や「認識力」といった、あなたの内面を調べる役割を持ちます。
要は、「普通の人かどうか」というところです。
では、「偏った思想」とか「誤った認識」とはどういうものでしょうか?
実際にあった具体的な事例をご紹介します。
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偏った思想や考え方を持った方は、書く文章ににじみ出てきます。
それを、採用者決定会議では見逃しません。
もちろん、憲法には様々な人権が保障されています。
警察官や警察職員であっても、内心の自由は保障されるべきです。
しかし、警察官や警察職員は、奉職としては「全体の奉仕者」です。
あなたは、採用されると「服務の宣誓書」を読み上げて宣誓することになります。
その中で「不偏不党・公平中立に職務を執行する」と誓いを立てます(誓約)。
警察受験生のあなたは、すでに受験生の段階で「全体の奉仕者」としての自覚を持たなければなりません。
偏った考えを公言することを許されない立場であることを、必ず理解してほしいです。
論作文試験の「制限時間」に追われて急いで書く答案だからこそ、つい「本性」が出たりします。
偏った思想や考え方を答案に書く人は、最採用者決定会議で「脱落」する可能性が高いです。
こういった面を、論作文の答案から目ざとく見つけだされますので、注意が必要なのですよ。
答案の「文字」も見られる
論作文の答案には、思想以外に、もう1つ見られる点があります。
それは、
- 文字の丁寧さ
- 誤字脱字がないこと
です。
性格は文字に現れるといいます。
雑な人は、雑な文字を書きます。
几帳面な人は、几帳面な字を書きます。
丁寧に書いている人は、「丁寧に書いているな」と分かります。
警試塾では『論作文添削講座』を開設しており、多くの受験生の方の答案を見ています。
そこで、強くご指導することは、「文字を丁寧に書け!」ということです。
答案の文字は、本当に見られています。
あなたが書く文字から「あなたの性格」を見られているのです。
性格まで読まれていると思って、普段から論作文の答案練習をしてください。
そして、本番でも必ず、丁寧な文字を書いてください。
不安のある方は、警試塾の『論作文添削講座』など、第三者の目で客観的に厳しく見てもらうといいと思います。
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④適性検査の結果
実は、意外なものが、重要な『合否判定資料』になっています。
それが、適性検査の結果です。
適性検査の結果は、けっこう重要な取り扱いを受けています。
そもそも、重要で意味のあることだから、試験で適性検査を科しているのですよね。
採用試験の適性検査といえば、
- YG性格検査(「はい」「いいえ」「どちらでもない」でマーク)
- 内田・クレペリン検査(1桁の足し算を連続して行う)
がよく使われます。
すでに経験したことがある人も多いと思います。
まれに、MMPIやバウムテスト、ロールシャッハテストを課す自治体もあるようです。
ここで「適性検査の結果」の取り扱いについて、ポイントをお伝えします。
- 「適性検査の結果」と「面接官の印象」が一致するほど良い
- 結果が「警察官の適正尺度」の範囲内に収まっているか
- 適性の回答を「操作」すると「情緒不安定」と判定が出てマイナス評価に
ここでは、特に「①」について、簡単にご説明します。
①の「一致する」とはどういうことか
「適性検査の結果」と「面接官の印象」は、一致するほど好ましいです。
例えば、
〇適性検査:神経質傾向、対人関係に緊張感を感じている
〇面接試験:「私は、おおらかで行動力があり、誰とでも仲良くなれます」
適性検査では「神経質」と出ているのに、自分は「おおらか」「誰とでも仲良く」と言っています。
この食い違いは大きいです。
明らかに、どちらかに「うそ」があると分かります。
こういう食い違いがあると、面接官は厳しく突っ込んできます。
警察の面接試験では、うそは「致命傷」です。
この時点で一発アウトになりかねません。
適性検査と面接の「食い違い」を無くせ
適性検査や面接試験では、次のようなことに気を付けましょう。
- × 適性検査で「作為」する
- × 面接試験で「偽りの自分」を演じる
まず、こういったことは絶対にしないようにしましょう。
作為をしなくても、試験には十分に勝てるのです!
たとえば、神経質な人は、神経質のまま面接試験で勝負すればいいのです。
ただ、そのまま「神経質」と言うと、余計な誤解を招きかねませんので、表現を変えて「慎重で、計画的で、重層的に物事を考えられる」等と伝えればいいのです。
警察には、行動力があるイケイケの人だけが必要なわけではありません。
神経質すぎるくらいに慎重で、思慮深く、周りに気配りができる人も必要です。
神経質な人にも、すごく良いところがあるんです!
あとは表現の仕方の話で、マイナス面を言うのではなく、神経質のプラス面を前面に出して伝えていただければOKです。
ところが、うそはいけません。
うそを言う人は「警察には向いていない」と受け取られます。
これは、面接では致命傷です。
むしろ、堂々と自分のことを伝える勇気を持ちましょう。
堂々とした姿に面接官は感銘を受けます。
例えば、神経質なところも自分の長所・個性と捉えて、堂々と面接を受けてください。
それで、十分試験に合格しますので!
本当です!
だから、これを読んでいるあなたは、適性検査の作為や面接試験でのうそは、絶対にしないでください。
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適性検査はごまかせない!
良く見せたいからと焦るな
「作為」「うそ」は逆に致命傷!
⑤身上調査票
次は、身上調査票です。
一般に「身辺調査」と呼ばれているものです。
関係のない人には関係のないものですが、関係のある人もいます。
身上調査書(身辺調査)には、
- プラスに評価される
- マイナスに評価される
の2種類があります。
プラスで加点される人というのは、具体的には、柔道または剣道の段位、大会での好成績、語学など評価対象になる資格、その他の保有資格などがあります。
面接カードで書ける枠があったり、面接試験で話せる時間があったら、どうぞ積極的に伝えてください。
その他の保有資格では、「この資格は警察の仕事に役に立つ」とアピールできることも、実力のうちです。
一方で、身上調査書(身辺調査)でマイナス評価される人もいらっしゃいます。
何がマイナス評価されるかについては、ちょっと公表できない部分がありますので、ここでは、詳細は省略させていただきます。申し訳ありません。
もしかすると、これをお読みの方の中には「マイナス評価されるのでは?」…と不安を感じることがある方がいらっしゃるかもしれません。
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【参考程度の扱い】
⑥マークシート・体力試験の結果
最後に、マークシート、体力試験の結果や資格の有無などです。
この3つは、扱いが低いです。
結論を先に言うと、
採用者決定会議で、これらが取り上げられたのを見たことがありません。
採用試験は、基本的に「人物評価」なので、
- 一定の学力があれば十分
- 一定の体力があれば十分
と考えています。
極端な言い方をすると、マークシートや体力試験は、基準さえクリアしてくれれば、最低点ギリギリでも特に問題はないのです。
警察では、体力や学力で「飛び抜けた能力」を求めているわけではありません。
警察が、求めている人材は「協調性」があって警察組織に馴染める人や、行動力があって前へ前へと進んでいく「行動力」「根性」がある人です。
警察の採用試験は、あくまで人物評価なので、体力や学力といった数値的なものは、あまり重要視していないのです。
ただ、マークシートが1番だったとか、体力試験が満点だったとか、そういう結果を出してきてくれると「能力は高いな」と思うと思います。
高得点であることに越したことはありませんが、他の書類に比べると評価はかなり低いです。
「警察の試験は、マークシートや体力がどれだけ良くても合格できない」
この事実は、受験戦略を考えるうえで、知っていて損はないです。
私がここで言いたいことは、「価値あるものにリソースを全振りしろ!」ということです。
評価されないことに、時間やエネルギーを掛けても、あなたは報われないです。
人生を無駄に浪費しているようで、もったいないです。
本当に大切なことは、面接試験対策であり論作文試験対策ですよ。
ここは、本当に間違わないようにお願いします。
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採用試験は「面接」「論作文」で決まる
マーク・体力は高が知れている
注力する科目を間違うな!
採用者決定会議の流れについて
7段階評価とその割合
最初に、面接官が、受験生をどのように評価し、それぞれおおむね何%くらいずついるのかを表にまとめてます。
採用試験は、7段階評価で評定されることが多いです。
7段階評価とは、上から順に「A→B+→B-→C1→C2→C3→D」です。
割合はそれぞれ以下のとおりです。
なお、受験回・受験年によって、受験生の層が上下することがありますので、例えば「B-」が厳密に「15%」と決まっているわけではありません。
都道府県警によっても違いがあります。
おおむねの目安と考えてください。
評定 | 全体に占める 概ねの割合 |
A (すぐに欲しい) | 5% |
B+ (絶対合格圏) | 10% |
B- (合格確実圏) | 15% |
C1 (ボーダー上位) | 40% |
C2 (ボーダー下位) | 15% |
C3 (基本採らない) | 10% |
D (絶対採用しない) | 5% |
次に、会議の流れを簡単に解説します。
【第一段階】
「すぐに採用したい人」を決定
採用者決定会議で、最初に話題になるのは、合格者上位です。
- 【A】:すぐに採用したい人
- 【B+】:絶対採用したい人
- 【B-】:ぜひ採用したい人
まず、絶対に欲しいトップ層から決まっていきます。
A評定
A評定の人は「すぐに」欲しい人です。
決定会議でも、一発採用です。
警察本部長も何もおっしゃいません。
【A】評定の人には、「いますぐ」「直ちに」採用通知書を出さなければいけません。
極めて優秀な人ですので、警察だけではなく他のところでも内定を取っている可能性が高いです。
すぐに採用通知書を出さなければ、他のところに取られてしまいます。
そうなっては、県警の一大事です。
県警の将来や治安に影響を及ぼしかねない、とまで考えます。
A評定の人は、そのように警察組織から考えられている人です。今すぐ全力で採りに行くような優秀な人です。
私は、大規模県警である愛知県警のA区分で、首席(1位)合格した受験生をご指導したことがあります。
その方は首席で合格したので、もちろん愛知県警からA評定の評価を受けました。
初めてその受験生にお会いした瞬間「この受験生は絶対に合格するだろう」と直感で感じるような素晴らしい方でした。
長く受験生のご指導をしてきましたが、このような直感を感じる人は少ないです。
礼儀正しく、はきはきと話し、さわやかな笑顔で、しかも聡明で理解度が高い。
首席合格までは予想していませんでしたが、最初の直感どおり、併願先を含めて現役で見事「4戦全勝」を果たされました。現在は愛知県警で勤務されています。
ただ、こういう人はめったにいません。
ほとんどの人は(8連敗を経験した筆者の私自身も含めて)、B以下の凡人です。
ある意味、天賦の才、がある人で、別格です。
あなたは、この「A」になろうとする必要はまったくありません。
B合格でも、C合格でも、合格は合格です。
…最低点でもいいので合格を果たせればそれでいいですよね。
狙うは、次のB評定合格です。
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B評定(+-)
B評定の人…「B+」と「B-」の人も、すぐに合格です。
A評定ほどではありませんが、採用者決定会議でも、問題なく「採用」と決まります。
B評定までの人は、任命権者が概ね把握しています。
任命権者である警務部長や首席監察官なども面接室に入っていますので、受験生の出来はある程度分かっています。
警察本部長も、警務部長や首席を信頼してくださっていますので、面接官からの報告を待たずとも、B評定までの人は、すんなり合格が決まります。
AとBの人は、採用者決定会議の席上、ほとんど議論になりません。
任命権者である警察本部長も、うなずいていただくだけで「決まり」です。
あなたも、目指すなら、このB評定合格です。
C評定のギリギリ合格ではなく、余裕を持って合格したいです。
でも、あなたもB評定合格なら狙えます!
カギは「面接試験本番」と「面接カード」です。
あなたが全振りすべきなのは、マークシートではなく面接対策です!
面接対策を適切にできれば、ラクラクB評定に合格できます。
「A評定」と「B評定」の人には、後述する「採用通知書」がすぐに届けられます。
あなたもB合格を狙える!
カギは面接対策
適切な面接対策で一気に逆転です
【第二段階】
「不採用にする人」を決定
AとBの採用の確認が終わって、次に行うのは、絶対に採用しない人の決定です。
つまり、最下位の「D評定」者を、採用から「排除」します。
「排除」というのは、少しきびしい書き方ですが、実際の採用現場の感覚に近いので、あえてそのまま使いました。
採用者決定会議で「一発アウト」になる方がいます。
どんな人が一発アウト(D評定)になるかというと、「面接試験で大失敗・大失態をやらかした人」です。
簡単に言うと、面接試験で爆弾を踏む発言や行動をしたり、面接カードで「致命傷」になるようなことを書く人です。
もっと端的に言うと、「振る舞いや言動、書く内容が『普通でない』人」です。
前の章で、「偏った思想を持った人」について書きましたが、そのような人も含みます。
もっと詳しくお知りになりたい方は『全模範回答集』をご覧くださいませ。どのような人が一発アウトになるか詳しく解説しています。
採用者決定会議では、筆頭面接官から警察本部長に、不採用にする人とその理由が順に説明されます。
警察本部長も、面接試験でD評定を受けた受験生については、特になにもおっしゃいません。
明らかに警察に向いていない受験生というのを、本部長もよくご存じです。
D評定の人には、後述する「不採用通知書」がすぐに届けられます。
なぜD評定になるのか?なぜ「不採用」になるのか?
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【第三段落】
「ボーダーライン」で大混戦
ボーダーラインは1点を争う大激戦
「欲しい人」→「不採用にする人」と決まったら、最後は「ボーダーライン」の人です。
「C1」「C2][C3」の受験生です。
例年、このボーダーライン上が大混戦になります。
採用者決定会議は、ボーダーライン上の受験生から誰を採用に選ぶかの会議、といっていいです。
実際、例年、一次試験と二次試験の配点の結果を見ると、ボーダーラインの「1点」上に、10~15人が横一線で並んでいます。
ボーダーラインは、C2あたりになることが多いですが、C1になることも、C3になることもあります。
ここから、最後の最後には、もうこれ以上は優劣つけがたく選べない、というところまで来ます。
その中から、誰を採用していくのが採用者決定会議です。
例えば、上位の点数の「C1」から順に採用していくかというと、必ずしもそうならないのが難しいところです。
この採用者決定会議で、C1の人がC3に落ちて不合格になることもありますし、逆にC3やC2の人が、一気に大逆転採用ということもありえます。
では、最後の最後は、どう決まるのでしょうか?
最後は任命権者の「主観」で採用者が決まる
例年、のボーダーラインの1点上に、10人~15人がひしめき合います。
この中から、採用者決定会議では、誰を採用者にするか慎重に検討されますが、最後の最後は、任命権者である警察本部長が、ご自身の任命権の裁量としてお決めになられます。
言いかえれば、本部長の「主観」で採る/採らないが決められます。
ただ、そうはいっても、面接をしていない本部長が一方的にお決めになられるわけではありません。
実際の面接試験に参加された警務部長や首席監察官など、幹部のご意見をご参考にされます。
警務部長や首席監察官といった幹部が「この受験生はこういうところが良い」と発言されれば、優先的に「採用」になっていきます。
ただ、それでも決められない時があります。
その時に検討するのが、先に上げた6種類の『合否判定資料』です。
最後は『合否判定資料』を基に判定
合格と不合格の究極の分かれ道
最後の場面で、合否の判定に使われるのが『合否判定資料』です。
前の章でご紹介したとおり、面接試験の採点表→面接カード→論作文の答案→…の順で、1人ずつ比較をしながら検討をしていきます。
採用者決定会議では、進行役の警務部参事官が、
「最後は、お手元の『判定資料』を使って、合格者を決定したいと思います」
と発言します。
警察本部長以下、会議に出席された全員が一斉に、残りの受験生の資料に目を注ぎます。
そうして、ひとりずつ、「良さそう」と思う受験生から順に合格を決めていきます。
県警の将来と、県の治安の未来がかかっていますので、慎重に、かつ、真剣に検討が進みます。
あらためて、最後の合否判定資料として使われやすいのは、次の5点です。
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採用を決める「受験生の3つの資質」
では、具体的に、警察本部長以下の会議出席者は、『合否判定資料』のどこを見ているのでしょうか。
ここは大事なところですよ。
最後の判定では、次の「3つの資質」が受験生にあるかを見ているようです。
以下、この3つの資質について、順に解説します。
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①不祥事を起こす「兆し」のある受験生
採用側として、絶対に採用できない人がいます。
それは「不祥事を起こす人」です。
不祥事を起こしそうな「兆し」がある人もいりません。
万が一、警察官になった後に不祥事を起こせば、
「現職警察官が犯罪を犯して逮捕された」
等とニュースで報道される事態になりかねません。
警察組織や同僚の士気に大きな影響を及ぼし、市民の警察への信頼や協力を無くしてしまい、ひいては、治安にも悪影響を及ぼします。
さらに悪いことに、その受験生を採用した警察本部長にも責任が及びます。
こういう事態は、将来のある警察本部長にとって、許容できない屈辱です。
ですので、『合否判定資料』を根掘り葉掘り調査して、不祥事を起こしそうな「兆し」がないか調べます。
もし、少しでも「不祥事の兆し」が見られる受験生がいれば、順位を大きく落とし、一気に合格圏から脱落してしまいます。
②途中で辞めそうな受験生
次に、『合否判定資料』から見られるのが「途中で辞めそうな人」です。
途中で辞めそうな「兆し」がある人もいりません。
1人の受験生を「一人前の警察官」に育てるためには、膨大な額の税金が必要になります。
1人当たり数百万円が必要、との試算もあります。
にもかかわらず、警察学校を途中で辞めてしまったり、市民に何の貢献もしないまま2~3年で辞めてしまわれては、採用する価値がありません。
市民から「税金の無駄づかい」と非難されても仕方ありませんし、「そのような人物をなぜ採用したのか?」と、警察の責任問題になりかねません。
途中で辞めそうな人は「協調性のない人」と表現できるかもしれません。
協調性のない受験生は、警察組織で必ず浮き上がってしまいます。
警察学校は集団生活ですが、警察学校の集団生活に馴染めなくなると、学校で浮き上がってしまい、居場所がなくなってしまいます。
そういう人は、時期に辞めてしまいます。
面接シートや面接カード、適性検査の結果などを精査して、根性はあるか、継続力はあるか、柔軟性や協調性はあるか…こういった点を厳しい目で点検していくことになります。
③「普通力」のない受験生
「受験生の求める資質」として、もう1つあります。
それが「『普通力』のある人」です。
ここは、少し言葉にするのが難しいところなのですが…
「普通の人」ならできて当たり前のことがきちんとできること、です。
【「普通の人」とはこんな人】
- きちんと礼儀正しい挨拶ができる
- 適切な入退室のエチケットを知っている
- 聞かれた質問にきちんと答えられる
- 基本的な文章が書ける
- 場の空気を適切に読むことができる
- 場に応じた適切な表情を作れる
- 適切な自己コントロール力がある
- ストレス耐性がある
- 適切な感情表現ができる
- 困難に耐えた経験がある
- 適切に自分自身のことを理解できている
- 他人や社会に対する見方・認知が適切である
このような感じです。
言葉にすると一般化するのが難しいところなのですが、「普通の社会人ならできて当たり前」ができる人です。
人間的な普通力・常識力・総合力といったものが備わっているかというニュアンスになります。
警察にはふだん、不特定多数の人が出入りします。
様々な背景を持った人や、いろいろな主義や信条を持った人がいます。
最初から興奮している人もいます。
無理な要求をしてくる人もいます。
警察官や警察行政職員は、こういう不特定多数の市民に、常に冷静に、公平中立に接しなければなりません。
人としてコミュケーション能力があることがどうしても必要です。
警察では、こういった力を「普通力」と表現します。
こういった資質に欠けていないか、『合否判定資料』から探ります。
少しでも「悪い兆し」が見つかれば、少しでも「普通力」に疑いがもたれれば、順位を落としていくことになります。
採用側としても、本当に難しい判断になりますが、誰を採用にするかは決めなければならないので、こういったポイントを着眼点に、慎重に審査していきます。
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【再掲載】
最後は「文字で書いたもの」が合否を決める
私は「文字で書いたものは最後まで残る」とお話してきました。
まさに、この最後の採用者決定会議で、あながた知らないうちに、あなたが文字で書いたものが、あなたご自身の命運を決めることになります。
ここであなたに大事なアドバイスです。
- 面接カードを雑に書かない!
- 論作文の答案で良い内容を書く!
この2つを心の中に刻み込んでください。
これらを雑に書くと、最後の最後で手痛いしっぺ返しを受けることになります。
あなた自身が泣きを見ることになってしまいます。
最後の最後は、ほんの少しの差です。
面接カードや論作文の答案で、最後に逆転できる側に入りましょう。
逆に、最後の最後で、ライバルに逆転を許す側に入ってはいけません。
これが、今回の記事で一番伝えたかったポイントでもあります。
面接カードと論作文答案で
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警察本部から届く3種類の通知
採用者決定会議が終了してしばらくすると、受験生には通知書が届きます。
通知書には3種類あります。
あなたには、次の3種類のうち必ず1つが届きます。
なお、警視庁や大阪府警など大規模警察では、「保留通知書」はありません。
保留通知書が届く県警は、主に地方の中小県警で、A区分・B区分・Ⅰ種行政の各区分の試験が年に1度しかない県警のみです。
大規模県警は、年に複数回、採用試験を実施していますので、1回の不足人数分を次回の試験で補います。
評定の結果 | 手元に届く通知書 |
A | 採用通知書 |
B+ | 採用通知書 |
B- | 採用通知書 |
C1~C3 ボーダーライン | 採用通知書 不採用通知書 保留通知書 …のうちいずれか1通 |
D | 不採用通知書 |
3種類の通知書について順番に解説します。
①採用通知書
おめでとうございます!
晴れて採用です!
A評定・B評定の人には、すぐに警察本部から採用通知書が届けられます。
また、採用者決定会議で合格が認められた「C評定の上位者」にも、採用通知書が届けられます。
警察本部長の公印が押された、警察の正式な通達文書です。
これが届いたら、100%合格です。
本当に、人生でも忘れがたい嬉しい嬉しい瞬間ですね。
なお、採用通知書だけでは、Aで受かったのか、Bで受かったのか、Cでギリギリ受かったのかは分からないことが多いです。
合格順位を採用通知書に記載している都道府県警もありますので、ある程度予測はできますが、ここは公開していません。
まぁ、AでもCでも、合格は同じなのでどうでもいいのですけどね^^
でも、「あれ?この前、面接を受けたばっかりなのに、もう合格通知、届いたの?」
と思ったら、もしかしたら「A評定」で合格していたのかもしれません。
「採用通知書」が私たちのゴール!
一緒に合格を目指そう!
②不採用通知書
D評定の人とC評定下位の受験生に届けられます。
私も、現役の受験生の時、この不採用通知書を、8通連続で受け取りました。
また、警察人事になってからも、数多くの不採用通知書を発送してきました。
不採用通知書の場合は、今回の試験では100%、どれだけ待っても「繰り上げ合格」の可能性はありません。
たったこの1枚の紙で、自分の合格がなくなったかと思うと、本当にやりきれない瞬間です。
人生を変えてしまうような、本当に残酷な通知書ですよね…。
結果は出るものなので仕方がないのですが、警察人事として不採用通知書を発送するたびに、自分自身のにがく苦しい経験を思い出し、これを受け取る受験生はどのような気持ちで受け取るだろう…と苦い想像をしていたことを思い出します。
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【地方の中小規模県警のみ】
③保留通知書
警視庁や大阪府警など、大規模県警には保留通知書はないです。
地方の中小県警だけにあるものですので、警視庁や大阪府警など大規模県警受験の方は、こんな通知もあるんだ…くらいに思っていただければOKです。
警視庁・大阪府警など
大規模警察には保留通知書はない
地方の中小警察にはある
一方で、地方の中小県警には「保留通知書」があります。
保留通知書が届いた時に、
「保留通知書って何?」
「いったいどうすればいいの?」
となる可能性もありますので、地方の中小県警を受験されるかたは、この記事を参考に覚えておいてください
保留通知書について、大事なポイントを先に書きます。
保留通知書がある理由
では、なぜ地方の中小規模の県警にだけ保留通知書があるのでしょうか?
それは、A区分とB区分の試験が1回ずつしかないからです。
警視庁や大阪府警などの大きいところでは、第3回試験まであるのが一般的です。
その一方で、地方では、第3回試験がない県警もあります。
大きい警察では、回数を増やして採用人数を調整しますが、地方の県警では試験が1回ずつしかないので、この「保留通知書」で採用人数を調整するのです。
そのため、試験が1回ずつしかない地方の中小規模県警では、保留通知書による「繰り上げ合格」があるのです。
たとえば、その県警で合格した人が他の県警でも合格したので、その県警の内定を辞退した場合には、自動的に1人繰り上がって、保留通知書が届いていた「次点の人」が合格します。
誰か辞退者が出て、あなたの繰り上げ合格が決まり次第、あなたにはすぐに「採用通知書」が届けられます。
保留通知書はメンタル的にしんどい
保留通知書は、メンタル的に結構しんどいです。
なぜかというと、保留通知書の場合、採用なのか不採用なのか、宙ぶらりんの状態だからです。
合格者の中に辞退者が出なければ、県警からは何の通知もありません。
何の通知もない中で、辞退者が出ることを祈って、ただ待つ以外にありません。
この待つ時間が、とても長く感じられます。
これが、メンタル的にしんどい理由です。
保留扱いの期限は、基本的に「3月31日」までです。
3月31日までに辞退者が出なければ、不採用になります。
あらためて不採用通知書は届きません。
ただ「なんとなく」…自動的に不採用になるのです。
なぜ連絡が来ないかというと、警察組織としては、保留通知書は「不採用」扱いと考えているからです。
辞退者があった場合のみ、不採用を取り消して採用とする、というスタンスだからです。
その結果、翌年度の4月1日になった瞬間、「保留」も無効となり、不採用が確定します。
地方県警の受験生には、この保留通知書に泣く人が多いです。
保留で引っかかっても、結局不採用になるなら、最初から不採用通知書を受け取った方が、気持ちの切り替えが早くできる分だけまだマシと感じます。
待つ時間はとても長いです。
100%不採用でないだけに「もしかしたら辞退者が出て、合格になるかも」と期待する分、ダメージも大きくなります。
私個人的にも、保留通知制度は、罪な制度だなと思います。
受験生のことをもう少し考えてもらって、なんとかならないかなと思っていますが、現状、どうしようもないところがあります…。
保留通知書が届いた受験生へのアドバイス
これは、私が人事課に勤務している時にあった例です。
警察学校に入校する10日前の「3月20日」に、突然辞退者が出て、急きょ保留者に「採用通知書」を発送したこともありました。
こんな直前に辞退者が入り、警察人事でもすこし慌てましたが、送った保留者からはすぐに「受諾」の返事をいただき定員数を埋めることができました。
この辞退者の方もすでに諦めておられたと思いますが、思わぬ合格通知を受けて喜んでおられました。
辞退者が出た10日後には警察官の制服を身にまとい、拝命式を受けられているのですから分からないものです。
余談ですが、その方は、今は警察本部の捜査第二課おられ、「警視」の階級にまで昇任され、汚職事件の指導官として、県警を代表する知能犯罪の警察官に育たれています。
県警としては、まさに直前で「大きな拾い物」…良い人材をいただきました。
さて、「3月20日」といえば、すでに進路先は決まっている人が多いと思います。
実際、その方も、県警の受験は諦め、他の会社に就職が決まっておられました。
いつまで経っても採用通知が来ない…とモヤモヤしてしまうのが、この保留通知書の特徴です。
ここで、保留通知書が届けられた時のアドバイスです。
保留通知書が届いた場合には、保留ではなく「不採用通知書」が届いたと思ってください。
受験した警察には残念ながら「不合格」だったと思った方が良いです。
不合格を前提に、すぐに今後の身の処し方を検討してください。。
保留通知はいつ届くかわかりません。
けっきょく届かないことも多いです。
モヤモヤした時間を過ごすだけ無駄なので、「不合格」だったとすっぱり割り切って、次のステップを考えてほしいです。
- もう一度受験を考えるのもヨシ
- 働きながら受験するのもヨシ
- 警察は諦めて別の仕事に就くもヨシ
です。
率直に言って、保留の場合、ほとんどは期待が失望に終わります。
期待するだけメンタルを無駄に消耗します。
残念なのですが、気持ちをスパッと切り替えてください。
冷静に「次」を見据えましょう!
それが一番良いように思います。
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保留通知書はそもそも「不合格」
期待はせず気持ちを切り替える
気持ちを強く持って
冷静に「次」を検討しよう
【まとめ】
採用試験は「暗記」で勝つ!
今回は、採用試験の裏側、『採用者決定会議』について解説しました。
採用者決定会議では、任命権者である警察本部長の立会いの下、全面接官が出席して採用者の合否が決定されます。
採用者決定会議では『合否判定資料』が使われます。
合否判定資料は次の通りです。
- 面接試験の採点表(面接シート)
- 面接カード
- 論作文試験の答案
- 適性検査の結果
- 身上調査書
- マークシート・体力試験の結果、資格等
です。
①→⑥の順に重要です。
その中でも、特に①の面接試験の採点表は、別格です。
「採用試験は面接試験で決まる」といわれるが、まさにそのとおりです。
しかし、面接試験の採点表だけでは、判定ができないことがあります。
それが、C評定のボーダーライン上の受験生です。
1点の上に、10~15人がひしめき合っています。
採用者決定会議では、「ボーダーライン上の受験生」の中から誰を採用するかを決定する会議と言ってもいいです。
ボーダーライン上の受験生を、①を除く、②~⑥の合否判定資料を使って判定していきます。
今回の記事で特に強調したのは、
- 面接カード
- 論作文試験の答案
の重要性です。
基本的に、あなたが「文字で書いたもの」は最後まで残ると考えてください。
最後の最後まで重要な役割を果たし続けます。
特に面接カードは重要です。
面接カードは、事前に準備をすることができます。
面接カードで良い準備をすることが、あなたの合否に直結します。
面接カードは、絶対に雑に書かないようにしてください。
「面接試験は暗記科目!」…警察情報の絶対量を増やしていきましょう。
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論作文の答案も、大切です。
論作文試験も、事前に対策ができるものです。
論作文試験を苦手にしている人は多いですが、もったいないです。
苦手の原因は、警察情報の絶対量が圧倒的に不足していることです。
「論作文試験も暗記科目!」…論作文も暗記で勝ちます。
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論作文試験は暗記科目!
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令和の時代のNEWスタンダード
「試験は暗記で勝つ!」
不合格になる「たったひとつの理由」
「なぜ、何度受けても合格できなんだ…」
「私には、向いていないのかな…」
「どれだけ勉強しても、手ごたえがない…不安しかない」
なぜ合格できないのでしょう?
不合格には「理由」があります。
不合格になるたったひとつの理由はこれです。
圧倒的に情報不足
そもそも、あなたは警察のことを知らなさすぎです。
警察を受けに行って、警察のことを知らないのでは、面接でも論作文でも、勝てるはずがありません。
あなたに、せっかく良い資質があっても、「情報ゼロ」なら負けます。
あなたが「素質100点・情報ゼロ」なら、「素質ゼロ・情報100点」の人には勝てません。
RPGゲームを思い出してみてください。
あなたは、将来成長してLv.100になってラスボスにも勝てる素質を持っています。
しかし、あなたは、いつまでも「はじまりの街」にいて、Lv.3くらいのままです。
なのに、その状態のままファイナルステージまでスキップして、ラスボスに戦いに挑んで勝てるでしょうか?
素質があっても、「いまの状態」では勝てないですよね。
採用試験で、ラスボスに勝つアイテムは「情報」です。
受験は、情報戦です!
情報強者が勝ち、情報を持たないウカツな情報弱者は負けるゲームです。
だから、情報を持たない情報弱者は、無駄に不合格を重ねてしまうのです…
あなたは、絶対に「情報強者側」にならなければなりません。
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「誰も教えてくれない」問題
でも、そうはいっても、警察のことを教えてくれる人はいないですよね。
警察官や警察職員と接する機会なんて、ほとんどないですよね。
警察が個人情報や機密情報を扱う特殊な機関なので、OB訪問などが禁止されていることが原因になっています。
まして、採用試験のことや、合格に必要な警察情報を選別できる人は、日本にはいません。
元警察官の方もネットにはおられますが、本物の採用試験を知る人は皆無です。
誰も、「本当のこと」は知らないのです。
一方で、この警試塾は、警察本部人事課で警察人事を務めた筆者が直接運営しています。
警察人事として、7年間、本物の採用試験を担当してきました。
試験の合格と不合格を決めていた張本人です。
その筆者が、日本で唯一、正しい受験情報を発信しています。
警察の採用試験は、誰でもラクに合格できる試験です。
実は、あなたが思っている以上に、それほど難関の試験ではないです。
受験は要領です!
高校受験や大学受験と同じ試験なのですから、傾向と対策があるのです。
学歴など100%!関係ありません。
これまでの不合格歴も関係ありません。毎回すべて完全にリセットです。
覚えるべき情報を、知っているか、知らないか…
その違いだけです。
正しい情報を、効率よく暗記するだけで、本当にラクに合格できるのです。
もしかすると、今から10年後には「暗記が受験のスタンダード」になっているかもしれません。
10年も待っていられませんので、あなたは時代に先駆けて、「受験は暗記」の新しい受験戦略で、早々に合格を勝ち取ってしまいましょう。
信頼できる元警察人事が、あなたの合格のために情報だけを厳選しました。
分かりやすく要領よく暗記すべき項目をまとめています。
【試験は暗記で勝つ!】
>>警察面接『全模範回答集』(完全版)
『全模範回答集』を効率よく使ってください。
要領よく暗記して、面接カード・論作文試験・面接試験に存分に活かしていってください。
この記事をここまで読んでこられたあなたにだけに、その好機がいま訪れています。
元警察人事が責任監修!
警察は「暗記」でラクに勝てる!
暗記が受験のNEWスタンダード
これを読んでおられるあなたに、何より嬉しい合格の報が届きますよう!
心からお祈りしております。
心から願掛けいたします!
絶対合格!あなた!
これからも、気持ちを強く持たれて、受験勉強を頑張られますように!
あなたのご健闘を
心からお祈りしております!
気持ちを強く持って頑張れ!
合格されましたら、ぜひご連絡くださいませ!
これからも一緒に頑張っていきましょう!
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
今回は以上になります。
(完)
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あわせて論作文試験の過去問もお付けします。
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